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  • 執筆者の写真松田学

歴史から読み解くガザ紛争と戦争の本質的構図~「経済」三唱よりも「日本、国民、未来」を軸とした政治を~

また岸田内閣の支持率低下のニュース、既に先週時点で危険水域の3割れの結果が一部の調査で出ていましたが、11月3~5日の共同通信調査でも28.3%と過去最低を更新しました。それでも、自民党支持率34.1%と足し合わせた数字は62.4%と、これが50を下回ると政権崩壊との「青木の法則」までは行っていませんが、最近、永田町で注目されているのが、共同通信の調査もそうですが、内閣支持率と政党支持率の逆転現象だそうです。


理由は、自民党支持者が内閣を支持する理由は支持する政党の首相だからという、単純なものが多く、岸田首相ではなくても支持する「岩盤支持層」からも見放されたことを示すのが、この逆転現象と考えられるからだそうです。岸田氏と同様、減税の提案で国民から批判を浴びた橋本内閣が退陣した98年6月も、森内閣が退陣した01年4月も、同じ現象が起きていたとか…。


減税は票狙いと増税隠し!!そんな声が…。上記の共同通信調査では、今回の定額減税と給付金による「還元」についても「評価しない」が62.5%と6割超え…。国民の手元のおカネが増えるのに支持率が下がるとは、岸田政権に対するよほどの不信感が国民に蔓延していることを示すもの。このまま支持率10%へと奈落の底へ墜落することを懸念する自民党幹部もいるようです。


岸田総理は先週の国会で、まずは「還元」策が賃金上昇と相まって国民の懐を温め、経済がデフレ脱却を果たせば所得が増える、国民負担が増えても負担率という比率でみれば、分母が増えるので負担増にならないことを目指すと説明しましたが、支持率は上がりませんでした。国民の日本経済の将来への期待が上がらない限り、そんな説明は詭弁にしか聞こえないでしょう。


その期待も、先日のIMFの発表は、日本経済がドイツにも抜かれて世界第4位へ…と、むしろ後退を示すものでした。ただ、ドル換算では円安で名目GDPの数値は自動的に縮小します。購買力平価では、日本の23年の名目GDP見通しは6.50兆ドルと、ドイツの5.54兆ドルを1兆ドルも上回っています。問題は、これからの継続的な所得増につながる実質GDPの潜在成長率です。


岸田政権はこれを現状の0.5%から1%に引き上げることを目指しているようですが、ならば、これは30年に発生する人手不足1,000万人に相当する生産性の上昇=継続的賃金上昇によって実現されるという明確な道筋を国民に示すべきでしょう。例えば、その不可欠の要素となるAI・ロボット・ブロックチェーン革命の具体的な手順とそれで実現する未来の日本の姿を提示する必要があるはず。未来が見えずして改革も成長もなし。これは政治の鉄則だと思います。


岸田氏は所信表明で「経済、経済、経済」を叫びましたが、私は最近、街頭演説で、もし自分が総理であれば、「日本」と「国民」と「未来」を連呼すると申し上げています。


実は、ウクライナ、ガザと度重なる戦争で歴史的な激動へと向かう国際秩序の中で、日本の「未来」を確実にするためには、「日本」独自の軸を再構築し、それが世界の「国民」の立場に依拠するものであることを明確化する必要があります。そのために必要なのは歴史を知り、現在の世界を動かしている潜在的な力学がどこにあるのか、そもそも戦争の根本的な原因は何であるかを日本国民が学んでいかねばなりません。これは国民運動を主唱する参政党の立場でもあります。


その上で、世界で台頭する同じ考えの「草の根」ナショナリズムと連携しながら、ともに共存共栄する調和的世界秩序を目指す日本の立場を国際社会に打ち出せる政治を、日本の政界に構築する必要があります。どうも来年の米国大統領選では、軍産共同体グローバル利権支配のバイデンに代わり、トランプが当選する可能性が出てきました。そうなると、岸田「米国隷従」路線は大転換を迫られ、日本は自らの足で立っていく道へと追い込まれること必定となります。これは日本の経済成長の在り方そのものにも大きく影響しますが、その用意が政界にできているのか。


今般のガザ紛争は、日本の国際社会における基本路線の在り方への本格的な省察を否応なしに促すものだと思います。先週、松田政策研究所CHで生配信した茂木誠氏との対談は、その上で、考える素材や論点に満ちる内容となりました。歴史を知ると未来が見える。以下、ご紹介します。


●戦争というものの本質的な構図…国vs国ではなく、国際利権&各国政権vs各国国民

茂木氏によると…まず、戦争という現象をみる上で認識しなければならないのは、マスメディアの報道を信じるなということです。「それに乗っている映像や写真は双方が、イスラエル側とハマス側が自分たちの利益になるように出している。敵の悪辣さ、自分たちの被害の悲惨さ、メディアとしても取り上げたい、どうしてもセンセーショナルな情報になる。ガザの病院500人の犠牲者の話も、あとそうでもないと分かった。」


「今回に限らず、全ての国際紛争で同じことが起きている。A国とB国のAとBという政権がトラブると、背後の武器産業が煽る。彼らはAとBが争ったほうが利益。AもBも、お互い相手が攻撃したと言いたい。AはB政権からのBはA政権からの攻撃を待っている。」


「一般国民はもともと関係ないが、必ず民間人の犠牲が出る。ハマスがイスラエルの国民を襲った、一般国民からすると、相手のA政権と戦うと政権の人気が上がる。それがネタニヤフ。プロパガンダをやって、ハマスがいかに残虐か。そして反撃すると、Aのハマスの国民が死ぬ。ハマスはまともな選挙ではなく、クーデターで実権を握った、ただのテロリスト。イスラエルと戦うとぞ、と叫ぶと、国民がハマスを支持する。」


「AとBの後ろに投資家、金融資本がいる。それが軍需産業とともに戦争を煽る。ウクライナ戦争もそうだった。ウの政権がロシア系住民を殺害した、そこでブーチンが報復となって国民が支持する…。戦争がなぜ起きているかを見ないといけない。」


「戦争を起こす勢力がいて、人為的に起こされるのが戦争だ。正義とか言い出したら駄目。こういうときに正義を掲げる人は信用しては駄目。正義はない。困っているのは一般国民。そこに注目すべき。それが日本の立ち位置だ。」


●「水に流す」ことができる日本の特殊性…グローバリストvs一般国民

「日本人もジェノサイドを受けた。本当なら、日本人も同じことを米国にやり返せと言うところだが、日本人は言わない。なぜこうなったか、世界史の謎。他の地域はやられたらやり返す。日本人だけある段階であきらめた。平和にはなったが、米国に従属。」


「なぜ日本人は米国人に対する復讐心をなくしたか。あきらめた。日本人ほどあきらめる民族はいない。『水に流す』は英訳できない。どこの国にもそれはない。長らく日本人のいちばんの敵は自然。大震災、台風、津波…恨んでも仕方ない。恨むより再建にエネルギーを、と。スパッとあきらめるDNAに。戦争も自然災害。」


「これは国際社会にはない。ずっと戦い続けるか、どこかで妥協して土地を分け合うしかない。パレスチナとイスラエルについては、オスロ合意で、2つの国家となったが、双方が、全部自分たちのものだとなった。イスラエル側は全部ユダヤの土地だ、パレスチナの側は全部アラブのものだとなり、双方がオスロ合意を破った。」


「ほとんどはパレスチナなのに、ガザとヨルダン川西岸に彼らは封じ込められた。妥協した。しかし、その妥協が許せないというのがハマスだった。これは永遠に相いれない。水に流すまでは…。それができる日本人は世界最先端かもしれない。」


「ウクライナ戦争を起こしたグローバリストの連中は、実は、イスラエルが勝てばいいと思っていない。紛争の長期化がいちばん儲かる。早く戦争が終わっては困る。ガザにトンネルで地下壕、これでイスラエルが苦しめばいいと思っている。これはウ戦争を長引かせているのと似た構造と同じだ。問題は国としてでなく、国を動かしているバックにある。」


「本当は国民どうしは戦いたくない。双方が自分たちの過激派政権をひきずりおろすしない。国民中心、国民運動にこそ力点を置くべき。軍需産業を製薬会社に置き換えると、パンデミックの長期化で儲かる。収まったらウイルスを作り変え、またワクチン…」


「解決には国民が立ち上がるしかない。時が解決するしかない。日本がジェノサイドを忘れたのは時間がたったから。第二世代ほど平和が続かないと、中東も和解にはならない。」


●米国がイスラエルを戦争支援する三つの理由…福音派が望むのは世界最終戦争

「イスラエルを一貫してサポートした大国は世界で一つだけ。米国だ。なぜか。理由が三つある。➀いちばん武器を造っているのが米国の武器メーカー、これが一つ。」


「②次に、ユダヤ人が一番住んでいたのは米国。欧州で迫害されたユダヤ人が大量に米国に移り、そのまま居座った。イスラエルロビーが結束して投票する。多くは民主党の票田であり、資金源でもあるから、イスラエルをサポート。」


「③米国は宗教国家。日欧は世俗化したが、米国は政教一体であり、キリスト教国家。特にプロテスタント。米国民の3~4割は熱狂的なクリスチャン。宗教票田が日本の何十倍。特に共和党のバックは熱心なクリスチャン。彼らはイスラエルで大きな戦争が起きることを望んでいる。聖書の黙示録では、世界最終戦争が起きなければならない。ハルマゲドン。そのあと、キリストが現れて、クリスチャンだけを救うという設定。自分たちが救われるためにイスラエルで戦争が起きてほしいと本当に思っているので、かなり厄介。」


「ガチなクリスチャンを福音派という。ペンス前副大統領もそうだ。米国で毎回、選挙で問題になるのは妊娠中絶。赤ちゃんは神の授かりものであり、人間がその命を絶つのは神への反逆。トランプの支持母体にも福音派。ロバート・ケネディ・ジュニアとトランプ派は反グローバリズムでは手を組めるが、ここでは組めない。ケネディはリベラル。」


「要するに、米国がイスラエルを支援するのは➀軍事利権、②ユダヤロビー、③福音派。」


●ネオコンと、ロシア左翼の内ゲバによるトロツキー世界同時革命vs一国革命論の相克

「もう一つがネオコンという要素。直訳すると『新しい保守主義者』だが、元は保守ではなく共産主義であり、左翼。左翼が割れた。レーニンの死後、スターリンとトロツキーが権力闘争。前者はロシア一国で革命。世界同時革命のトロツキーは、ロシア国内で血祭りにあげられ、米国にトロツキー派が逃げた。そこで、ロシア革命とは別の『世界革命』」。


「その多くはユダヤ系。トロツキーもユダヤ人。祖国がなく国境もない人たち。だから、革命も世界革命だ、と。ソ連を乗っ取ったスターリン派とトロツキー派がずっとバトルをやってきた。トロツキー派は宿敵を倒すために米国という国家を使う。そこで政府に潜り込む。米ソ冷戦とは、スターリン派のソ連とトロツキー派の米国の、左翼の内ゲバだった。」


「民主党がベトナム戦争にも勝てず、へたってきたので、彼らネオコンは共和党にも潜り込んだ。レーガンが『強いアメリカ』。ソ連を追い詰めたバックにはネオコンがいた。冷戦終結はネオコンの成功体験だった。自分たちがやりたい世界革命として、米国を道具に使ってソ連をやっつけた。米国を中心とした世界革命に。」


「次の標的がイラク、フセイン。イラクがクウェートに攻め込んだ。誰が見ても侵略。イラク軍が国境に集結していることを米国として知っていても、イラク問題に関心はないと言って、フセインにやっていいと思わせて、侵略したらボコボコに。ブッシュ父政権のときだった。息子の政権は完全にネオコンが乗っ取っていた。チェイニー副大統領など。」


「911が起こり、民間人の虐殺はアルカイダだ、バックはイラクだとして、アフガン攻撃とイラク戦争に。ネオコンは戦争を繰り返してきた。あれは形を変えた世界革命だった。」


●中東のバックにいたのはソ連…ロシアをバックとするイランはどう出る?

「中東のゴタゴタとは…アラブ急進派の政権は全てバックにソ連がついた。フセイン、カダフィもソ連がバック。ソ連が弱ると彼らも弱る。中東は米ソの代理戦争の歴史だった。」


「日本人の左翼がアラブ側なのは、日本人の左翼は基本的な反米であり、イスラエルは嫌いという立場だからだ。それと戦うアラブをサポートして、対イスラエルのテロを繰り返した。日本のメディアが元々は過激派が仕切っているから、パレスチナが正しい。それへのカウンターで、読売と産経はイスラエルが正しいと正義ぶっている。産経は、戦争の背後の軍需産業の部分については言わない。『ロシアが悪だ』と言わないと、お前は陰謀論者だと言われる。日本保守党と参政党との違いは、背後の部分を語るか語らないか。」


「ソ連が崩壊すると、中東が弱り、そこで妥協となって、イスラエルとしては押し切れると考えるようになった。合意をなきものにして…と、ネタニヤフは思っている。しかし、過激派のバックに、ロシアを後ろ盾とするイランがついた。」


「イランは核兵器を持つ。だから簡単にいかない。湾岸戦争のときに、もしイラクが核を持っていたら、米国はあんなことができたか?今般、米軍がイラクの核施設攻撃を言い出した。戦争をやりたい正にネオコン。イランはどう出てくる?バックには中国とロシア。」


●グローバルユダヤとナショナリズムユダヤ…ネタニヤフと大イスラエル主義

「イスラエル軍には今回の戦争はものすごい負担だ。イスラエルから逃げたいと言う国民も多い。徴兵もある。国民には困ったこと。グローバルユダヤとナショナリズムユダヤ。グローバルユダヤは米国にいて、戦争の背後勢力側にいる。これに対し、イスラエルを作ったのはナショナルユダヤ。シオニスト。」


「問題は、どこからどこまでがユダヤ国家なのか。もともといたアラブ人にどいてもらった。ユダヤには共存しようとする現実的なシオニストも入れば、全部よこせという勢力もいる。後者は大イスラエル主義。その根拠は聖書に書いてあると。ヤハウェがアブラハムに、エジプトからユーフラテスまでだと示していると。ネタニヤフ政権には大イスラエル主義者が入って、煽っている。彼らはネオコンが穏健に見えるぐらいヤバい連中だ。」


●オスマン帝国のもとでユダヤとアラブは共存…英国が壊した共存の秩序

「祖国を失った民族はたくさんある。他国に併合されたり。しかし、ほとんどの民族はあきらめる。アメリカ先住民、コロンブス~欧州勢により祖国を失い、奴隷となった。ジェノサイドをやられたが、いま彼らが白人出ていけ、500年前に失った祖国を戻せなどとは言っていない。昔のこと。」


「しかし、ユダヤ人のみが、2,000年前にローマから失わされた祖国を返せと言っている。それはユダヤ人のバックについた国が英国だったから。英国はユダヤ資本のおカネが欲しかった。ロスチャイルド家から英政府がおカネを借りた。祖国を取り戻すことをシオニズムと言う。シオンと言うエルサレムの丘、英国にシオニスト連盟、その会長がウォルター・ロスチャイルド。彼にバルフォア外相がここに国を創ると言ったことから始まった。」


「これは第一次大戦中のこと。2,000年前にユダヤを追っ払ったローマはもうない。オスマン帝国は600年続いた。その間に、ずっとユダヤ人がそこにいた。彼らはイスラム教徒と折り合いをつけていた。イスラム教徒のもとでは少し税金を高く払えば自由だった。排他的ではない。オスマン帝国の時にここに紛争はなく、アラブ人とユダヤ人は共存。」


「アラブとユダヤの対立を2,000年前まで遡ってはいけない、トラブったのは、バルフォア宣言から。一神教でも排他的ではない。アッラーは神様という普通名詞、お名前がある。ヤハウェ。ユダヤ教と同じ。兄弟。」


「共存の秩序を壊したのは英国。第一次大戦でオスマン帝国は、英国と戦ったドイツ側につき、ドイツの敗戦で共倒れした。オスマン帝国が崩壊して英国軍が入り、ペルシャ湾からインドに抜ける領土を英国はほしかった。それがパレスチナとヨルダンとイラク。パレスチナは英国が作った国。元々は同じオスマン帝国。」


「英国はアラブに対しては、ここ全体をアラブ国家にすると約束した。まだ油田がなく、破ってもいいかという約束だった。英国はここをそのまま植民地にすると世間体が悪いので、独立は認めます。部族長を王様にして、ヨルダン王、イラク王…を英国が立てた。油田がみつかると、その利益は英国がいただく。名前だけ独立で、実際は英国の支配下の傀儡政権。それをいたるところで。クウェート、バーレーン、カタール…全部、英国が作った傀儡政権。利益を山分けした。中東の国々は、本当は全部アラブ。」


●アラブとイスラエルの紛争…出ていけ

「しかし、ユダヤ人が来てみたら、何もない不毛な地がパレスチナだった。これは無理だと売買して、米国に行き、近代的な生活。パレスチナをスルーして、欧州から米国に。そして米国で金融とメディアを握り、民主党の票田に。これに対抗しようと共和党は共和党政権のときに、ユダヤ人を入れないという法律を1924年に。移民法。そこで欧州のユダヤ人は行くところを失い、ナチスが出てきて、本当に行き場がなくなり、難民がパレスチナに怒涛のように入ってくる。いきなり大量に来たら大変。そこで紛争が始まった。」


「紛争の種をまいたのは英国だった。騒乱状態になったので、英国は逃げた。双方から約束守れと。無責任に逃げて国連に任せ、国連がパレスチナの分割案。これが1947年。」


「しかし、元々アラブ人はいた。出ていけ、出ていかない。欧州にいたユダヤ人がなぜここに来るんだ、欧州の中で解決せよと、アラブ側が拒否。これに対し、西側もソ連もイスラエル側に賛成した。ユダヤ人を迫害はした国々が賛成。うっとおしいユダヤ人がいなくなるから。そして大統領選に敗けそうだったトルーマン大統領に米国のユダヤ人協会が働きかけて米国を動かし、国連の分割案となった。」


「これをアラブとして認められないとして起こった最初の戦争に勝ったのがイスラエル。ユダヤ人は避難民の群れなのに勝った。武器が英国によって置いて行かれ、仏軍にも米軍にも英軍にもユダヤ人がいた。その人たちがすぐに作ったのがイスラエル。戦争に長けている。アラブ側は烏合の衆で、慣れておらず、このあと、イスラエルが勝ち続ける。」


●過激派どうしで一致する利害…ハマスを創ったのはイスラエル

「追い詰められたアラブが頼ったのがソ連。そのソ連が崩壊し、アラブ側はもう勝てないので妥協しよう。そこでオスロ合意となった。それが、ヨルダン川西岸とガザ地区だけにパレスチナの場所を作りましょうという内容。クリントンが仲介。」


「これで落ち着いたと思いきや、シオニストの過激派が、なぜパレスチナ国家があるのか、パレスチナの過激派が、なぜイスラエルがあるのか、と、お互い約束を破る。」


「強硬派どうしは利害が一致する、和平は困る。自分たちが国民の支持を得るには、敵が侵略するんだ、ということにしないとならない。現に、ハマスを作ったのはイスラエルだった。それまではパレスチナの代表はPLOであり、アラファト。それを抑えるためにイスラエルのモサドが作ったのがハマスだった。根っこは一緒。自作自演。それを、ハマスだけがテロリストで、イスラエルは正義だと言うのか?」


●ランドパワー同盟は成立しない…イランは参戦しない、中国、ロシアは?

「ヒズボラをも応援するイラン、そしてロシアと北朝鮮と中国…全体主義のランドパワー同盟になる?しかし、ランドパワーはお互いに敵であり、特に隣国はそう。今は共通の敵である米国がいるからまとまっているが、どうせ、また割れる。BRICsでもまとまらない。」


「世界はこれから戦国時代、群雄割拠の時代に入る。米国は直接介入する力はない。武器を売って儲けるだけ。イスラエルは最終的にウクライナのように、米国に見捨てられる。」


「イランとアラブは微妙な関係。シーア派。イランの台頭をアラブ、特にサウジは恐れている。あえてイランを悪者にしてサウジとイスラエルを結びつけたのがトランプ。」


「イランは直接参戦しないだろう。イスラエルが核を持っているからだ。撃ち込まれる。せいぜいハマスやヒズボラを裏から支える。大国同士が直接ではなく、代理戦争にまたなり、儲けるのは利権。核保有国同士は戦争をしません。」


「この機に習近平は?…ただ、また煽っているのでは?そうなると、日本は武器を買う。米国軍事利権にとって良いお得意。この点で、米中は利害が一致。習近平は、日本の再軍備の脅威だと言って国内を締め付け、中国が脅威だと言って米側は軍事利権が潤う。」


「では、ロシアは?プーチンは多極化したい。米国ネオコン的一国支配を潰したい。パレスチナ紛争が長引いて突っ込んでいってネオコンが崩壊するのを待っている。ロシアがウクライナ戦争をだらだらと長引かせて疲弊させているのと似ている。」


「一時的にネタニヤフは国内が固まってよかったが、長期的にはイスラエルは危ない。」


●日本には他のG7諸国とは異なる独自の立場と強みがある

「アラブは日本にとっては石油を依存する地域だ。この点が他のG7諸国とは違う。中東でほとんど悪事をやっていない西側の国は日本だけ。アラブでは日本に対する大変な信頼感。本来なら、日本は独自外交ができる。」


「その時に日本がよって立つ基盤は、無辜の民を殺してはならないという根本理念。しかし、これだけでは現実は動かないので、やはり利益で。戦争をしている間は助けないが、終わったら資金を出す、と。米国の武器メーカーを儲からせるのか、日本からの投資で潤うか。どちらを選択するのかと迫るべき。」


「日本はユダヤキリスト教ではないので、どっちが正義かではなく、一歩引いてみられる稀有な国。他のG7はみんなキリスト教の国だ。その立ち位置を大切にすべきだ。グローバリズムこそが我々とは逆の立場だということを旗幟鮮明にすべき。」


「英国のBBCがやたらパレスチナ側に立った報道をしている。ウクライナ頑張れと言ったBBCが…。もしかすると、米欧の亀裂の始まりか?欧州が大量のイスラム系移民を抱えているからか。ほとんどの欧州の国々はウクライナ支援から抜けたいのが本音だ。欧州はしたたかに両軸。最後まで日本だけがワンワンと。日本のお笑い保守論壇もそうだ。」


「グローバリストは両建てでやる。戦わせて両方から利益。それを見抜くことが重要。見抜けないのは日本人の利点でもあるが、国際的に通用しない。だから、外との付き合いではずるさが必要。そのためにも、我々の軸足はちゃんと持たねばならない。」


「参政党はアラブとのコネクションがあったほうがいい。穏健なアラブ人がほとんど。虐げられているのは国民だ。」


…やはり、ガザ紛争が示唆するのは、「日本」独自の軸足を固め、「国民」の連帯を提唱し、世界の「未来」を築くことで大調和を生む日本の立ち位置の必要性でしょう。経済成長も内閣支持率の上昇も、日本という国の在り方についての「未来」が見えてこそ実現するのだと思います。

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