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有権者は賢明だった!保守層が動いた総選挙~仮死状態の石破政権、政治の安定へ早期の衆院解散が不可避か~

総選挙も終わり、この間、私が選挙活動で飛び回っていたためお休みしていたメルマガを再開いたします。まず、私からのご報告があります。


『このたびの総選挙において、私は参政党より東京比例ブロック単独1位で出馬いたしましたが、多くの方々から熱い応援を賜りながらも、当選がかないませんでした。


参政党は、国民の政治参加で日本国を軸とする政治を創るべく、私自身が結党に携わり、一昨年の参院選で国政政党になってから昨年8月まで私が代表(党首)を務めた政党です。


その後、昨年秋に、南関東比例ブロック(神奈川県、千葉県、山梨県)において比例単独1位で同党より公認されて以降、一年をかけてこのブロックを耕し、各地で街頭演説を重ねておりましたが、総選挙の公示の直前に、他党から移る現職の衆議院議員との関係という党の事情から、急遽、東京ブロックに移った経緯があります。


東京ブロックでは参政党は30の小選挙区に19人の候補者を立て、彼らや党員たちの献身的な健闘のおかげで、19選挙区だけで合計29万5千票を参政党は獲得し、これは比例で当選者を出すに必要な28万票あまりを上回る成果でした。


しかし、比例にのみ候補者を出した日本保守党に大幅に票を食われ、比例では23万7千票にとどまり、当選者を出すには届かない結果となりました。日本保守党は20万票あまりにとどまり、新しい保守政党2党は東京では共倒れという結果になりました。


元々、東京比例ブロックは最低得票率のラインが南関東より高く、ここへの直前のタイミングでの移籍は結果論としては決して有利ではありませんでしたが、参政党を結党した者として、党のためということを優先し、現在の党代表からの要請に従ったものでした。


なお、今回の総選挙で参政党は、全国では南関東、近畿、九州の各ブロックの比例で1名ずつ、計3名の当選者を出し、比例票は187万票を得るなど、メディアでも注目される存在になりました。


私自身は今回は成果を出せませんでしたが、来年7月には参院選もあり、政局も当面は不安定な状況となりそうです。


今後のことは現段階では未定ですが、当面は、従来より営んでおります政治チャンネルである松田政策研究所Youtubeチャンネル(登録者数27万人超)などにおける政策論の発信活動などに引き続き注力していくこととしております。これからも変わらぬご指導、ご鞭撻、ご支援を賜りたく、何卒よろしくお願い申し上げます。』


さて、総選挙で自公併せて215議席と過半数233議席を大きく下回った与党側と野党との間で、現在、11月11日の特別国会での首班指名を受けて発足する政権の枠組みを巡って熾烈な駆け引きが繰り広げられています。「手取りを増やす」を掲げて、今回、議席を4倍に増やした国民民主党の玉木代表が、「実質総理」と言われるほど、そのキーマンとなっており、玉木氏の意向如何で次の政権の性格がどうなるかが決まるともいえる状況です。


政権維持のためには何でもありの自民党のことですから、与党が過半数を維持するために、かつて「自社さ」政権で社会党の党首を総理にしたときと同様、玉木氏を総理にしてでも、この28議席を獲得した国民民主党と連立を組むことが考えられますが、これは同党にとっては自殺行為でしょう。「大は小を飲む」が政界の常識。かつての社会党は連立後、その独自性を失って消滅の道を歩むことになりました。


それよりも、自公を少数与党に追い込み、法案や予算ごとに協議を行うことで自らの政策実現を迫るパーシャル連合の方が、選挙で掲げた公約実現を成果として次の選挙で有利な立ち位置を得ることができます。与党が政策を飲まなければ内閣不信任案の可決に持ち込むという脅しをかけられます。従って、与党の政権運営は極めて不安定になります。


これでは与党の政策は決まるものも決まらない、予算すら国会を通らない…?早速、国会の正常化のためには、早期の解散総選挙は不可避であり、遅くとも来年7月の参院選までに石破総理の首を選挙で勝てる顔にすげかえ、そのもとで衆院を解散し、衆参同日選挙になるという予想も出回っています。またも総選挙?かつて、一年未満の間隔で総選挙が実施された事例としては、1980年の大平内閣時(8か月)や、1953年の吉田内閣時(バカヤロー解散、約6か月)が挙げられます。来年の衆参同日なら、今度は8か月か…。


もちろん、「政界は一寸先は闇」。これを書いている間にも水面下でどんな交渉が進められているかわかりません。維新の連立入りで与党が過半数を達するかもしれませんし、場合によっては自公と立憲民主党による「大連立」も…?もし大連立となれば、これはもっと大きな意味での政界大再編の始まりになるかもしれません。ここ数日で何が起きるか…。


ただ、一ついえることは、これだけ国際情勢が激動し、戦後最大の危機に直面する日本にとって、これからの国家路線をどうするかが最重要のテーマでなければならない中にあって、これが総選挙では裏金問題の陰に隠れてしまい、貴重な国民選択の機会が浪費されてしまったことです。早く国会を正常化し、日本の本質的な議論に向き合える政治を再構築することが喫緊の課題です。そのためにこそ、早期の解散総選挙が必要かもしれません。


今回は、今般の10月27日の総選挙をどう総括し、今後の政局をどう展望するのか、ジャーナリストの山口敬之氏が松田政策研究所CHで行った対談の内容を以下、ご紹介します。


●今回の総選挙の総評は…保守層が自公維から逃げたシンプルな結果

山口氏は今回の総選挙について、素直に国民の怒り、落胆がきれいに出た、誤解のしようのない選挙結果だったと総括しています。同氏によると…「立憲民主党の議席が伸びたと言うが、小選挙区では高市も岸田も石破も森山も菅も自民党、しかし、注がれる目は全く違う。小選挙区から民意をくみ取ると雑になる。民意は比例に現れる。」


「東京ブロックは全国とほぼ同じ傾向。東京の例でみると、自民は前回は200万票、今回は149万票、50万減らした。他は公明と維新と共産。自民と公明と維新できれいに100万減った。しかし、立民は129万票で前回と同じ。自公維に入れたうち100万人が逃げたが、その選択肢に立民は入っていなかった。」


「それは要するに保守層。立憲を是としない人々。保守層と無党派の保守に近い人たち。どこに行ったか。国民民主と参政党と日本保守党で90万、ちょうど一致する。立憲はイヤだが国民ならいいと。シンプル。自公と維新の左旋回がイヤだった人たち。」


「政治とカネの問題が影響?立憲も小沢さん83億。意味がわからない。国民はバカではない。今回攻撃された人たちだけではない。自民党はきわめていびつな処分をした。不透明かつ不公平の処理で国民が嫌気。そんなことを石破は分からない。『政治改革もっと頑張れとの意見を賜った』?全然違う。敗因も分析できない。自民党のメルトダウンだ。」


●参政党と日本保守党については?実態より少なすぎる両党の票

「メディアの扱いが不公平。政党要件を満たしているのに参政党を諸派扱い。報道犯罪と言っていい。メディアの中でも大問題と言っている人が多い。手打ちをしてくるだろう。」


「まるで不記載問題に原因があるように報じたが、民意は異なっていた。そっちにイシューを持って行きたいのは、安倍氏暗殺を統一教会に持って行ったのと同じで、国民は、日本はそんなことやっている場合ではないと。それをいちばん前に出したのが、参政党と日本保守党だった。自民党を離れた保守層が乗りやすい主張をしていた。」


「しかし、両党足して43万しかない。計算が合わない。ワクチン問題も、ものすごいうねりがあり、それに応えるのは参政党しかない。比例票は両方とも実際より低く出ている。少なくとも1議席、両方とも2議席を取る可能性もあった。それが両党ともゼロ。」


「読みが外れたとの総括では説明不可能。国民の懸念、こういう方向に行ってほしいということがメディアによって蓋をされていた。しかし、インターネット時代に、塊となって自民から離れた票はもっと多い。国民が覚醒し始めている結果が出るはずだった。」


「テレビ出演、NHK日曜討論に神谷氏が出て、参政党という名前が出た。初めて。まず名前を知らせたくない。日本保守党は一部のメディアが報じたが、参政党は全てのメディアが無視していた。今回、オレンジ色への認知は確実に上がった。」


「両党の違いは?違いが良く分かっていない塊、そもそも百田氏や河村氏のファン、保守系月刊誌の読者、彼らはLGBT法反対、自民党がやっていることはおかしいという怒りで入れる人たち。日本保守党はこうした層が多い。それに対し、参政党は少し前から政策を積み上げてきた。メディア的な上から降ってきたというのではなく、積み上げ。結果として、参政党のほうが比例票を得ている。」


「ただ、新しい政党の場合、小選挙区に立てても認知度が上がるものではない。相当、時間がかかる。かつて次世代の党もそうだった。積み上げてきてようやく、保守系の人たちに政策をベースに、参政党という選択肢があるのだと。政策的には、自民党の本来の保守からみれば、参政党の方が筋が通っていた。」


●国民民主の伸び、旧安倍派も健闘、国民は賢明

「国民民主が伸びたのは、➀自民党がイヤだ、ただ参政党のことを知らない、立民や共産れいわではない、そのときに民主党の右側の人たちの国民民主に。もはや保守でなくなった自民党から離れた人たちが入れやすい地盤があった。➁「手取りを増やす」、この一点、わかりやすい。具体策もずっと言っている一貫性。」


「共産が減らしたのは、今まで入れていた共産主義ではない人たち、無党派左派。今まで入れていた。もうそういう時代ではないと。『立憲共産党』の水増しも今まではあったが、それも逃げた。共産はもう二度と浮上しない。今までが水増し。れいわにも行った。れいわは国民民主と似たようなことを言っている。弱者目線を標榜する政党に。」


「無党派層のうち消極的選択で自民に入れていた人たちが、自民はダメだと。自民の組織票と言っても東京で100万票ぐらい。そこに無党派が乗っていた。それが剥げた。」


「旧安倍派が減らした?実はあまり減らなかった。50人のうち22人うかった。世耕氏、党を追い出されて、二階氏の息子に勝った。萩生田氏、勝ち上がった。石破執行部が安倍派壊滅を、選挙で勝つより優先した中では、健闘した。国民の良心。あんまりでしょうと。」


「不記載と言ってもみんなやっているんでしょ。判官びいき、分かっている。執行部が殺しに来たのに、傷だらけになって勝ち上がった。国民はよく見ている。」


「国民民主がこんなに多いのは今回だけ。自民が総括したら戻る。次の参院選は国民民主はこんなに通らない。今は自民に辟易してそうなっている。」


「比例票はそれまでの政権運営に対する評価が出るものであり、石破氏はまだ政権運営していないので、岸田政権の2年10か月を評定して、☓になった。LGBT、日韓外交、安倍さんの全否定。石破は、その岸田をそのまま引き継ぎ、しかもリンチをした。」


「こういうリベラル色の不公平、筋が通らない内政外交はダメですよと。これだけクリアな結果を出す国民だから、もはやメディアを信用していない。」


●石破総理は仮死状態

では、今後の政局はどうなるか。山口氏によると…「北斗の拳で言うところの、石破よ、『お前はもう死んでいる』。石破総理はもう立ち直れない。今は代わりの人を選ぶ手続きに入れないだけ。仮死状態、植物状態。これだけ惨敗しても盛り返した総理がかつていたが、石破はそうでない。本人にだけ死んでいるという自覚がない。」


「そもそも石破氏は46人しか投票していない。その中で石破が総裁になったのは、反高市連合。しかし、ここまで惨敗。勝敗ラインを割り込んだのに辞めない。メディアが創った虚像の中で『ルールを守る』と言っていた。支持基盤は三木さんより弱い、史上最弱。」


「しかも来年に参院選。自民党の全員がとっかえたいと思っている。それをはっきり言う人がいないから、本人が分かっていない。森山も石破を守る必要がない。政権交代した麻生政権のときに準ずるぐらい敗けている。総裁が辞めないなら幹事長が辞めるのが筋。小泉は責任を取ったのではなく、泥船から逃げただけ。」


●連立交渉は…玉木首相?大連立?森山は残り、石破は代えられる

「最終的に国民民主次第。だが、玉木氏は連立に入らないと言っている。玉木首相なら受けるかも。首相はやりたいでしょう。ただ、財務省がイヤだろう。いちばん言ってほしくないことを公約にした。だが、自民党は困ったら何でもする。」


「最悪は大連立。ありうる。石破と野田が言っていることが同じだから。社会政策もジェンダーも金融財政も。財務省増税売国選択的夫婦別姓内閣に。」


「石破では参院選が出来ないという一致した意見。メディアが書いた虚像で間違って投票した人にとっても、前言撤回し、潔くない総理だ。今までのお化粧が剥げた。こんなひどい人だと。支持率はこれから下がる。」


「選挙中に『12月に防衛増税』との森山発言や2000万円問題、森山氏は石破潰し?初めから森山氏が幹事長で決まっていた。石破はいつでも代えられる。しかし、森山氏は動かない。森山内閣。その背後に岸田と菅がいる。次の選挙のために総理を変える、それを森山氏がやる。だから菅氏は副総裁を引き受けた。」


●玉木総理でも政権は安定しない、もう一度解散が不可欠、衆参同日あるべし

「パーシャル連合だと不安定。石破茂と多数が書いても、いつでも不信任案が可決されるし、全ての政策で譲らねばならない。これではまともな総理ではない。予算も組めない。103万円の壁への対応も不十分だ、となると…。」


「いずれにしても、もう一度解散しないと日本の政治は正常化しない。衆参同日ありうべし、だし、あるべきだ。自民の中で総裁選をもう一度、国会議員だけでして、勝てそうな顔に代える。岸田、菅、森山が悪の温床として総括がなされれば、高市氏が総裁に。」


「参院選は石破でない人で闘うことが確実。これは自民党全員の統一した意思。臨時国会で補正予算成立までは仕方ないが、と。もし玉木総理、石破総裁となれば、いつでも辞めさせられる。石破を辞めさせる上では玉木首相がいちばんいい。」


「それでも政権は安定しない。かつての『自社さ』以下だろう。玉木氏を首相に望まないのは財務省。だから立憲民主との大連立もありえる。財務省筋から、そう動いているとも聞いている。彼らからみれば、野田さんは消費税率を上げた功労者。」


「だが、それもかりそめの安定だ。これで良かったという国民がいない。立憲も自民も嫌だというのが今回の総選挙だった。増税を国民が受け容れるか。それだと、次は大きな政局が来る。小さな波乱か、大きな政局か。いずれにせよ、遠くないうちに解散総選挙は間違いない。」


「これだけの混迷は、岸田政権と石破総理の誕生で、国民の意思と無関係なところで政治が動いた結果だ。野田首相を望むい人があまりいないから立憲民主党の比例が増えなかった。大連立で安定させていけない。」


「日本にいい風が吹いているのは、すぐに参院選が来ること。それがないと大増税に。反増税でもう一つの軸。そうあるべき。大増税だと、参院選の対立軸がはっきりする。玉木氏にとってはそのほうがいいかもしれない。首相をいっときやるよりは…。『手取りを増やす』といったワンイシューでは参院選は勝てない。」


「インターネット時代になって、日本の有権者は非常にクレバーになった。集合知のようなもの。石破氏が何をやっても、国民には見えている。これを政治家が小手先で騙したりすれば、日本の有権者は排除してくれる。」


「今は対立軸が分からない。ちゃんとこの国を向かわせる議論が必要だ。この点で、現在は有権者の方が上。今回の選挙もインターネットが大きい。」


「参政党と保守党の二つは、組めるところは組むのか、別の方向に行くのか。2つの新しい保守政党が衆議院に議席を占めたのは歴史の1ページ。小異を捨てて大同につくのか。これは選挙結果に大きな影響。両党がどう向き合うかに多くの人々が関心を持っている。」

 

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