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  • 執筆者の写真松田学

日本人は皆が一つの家族である~日本を知ることで幸せを感じられる皇位継承論~

「尾身不況」の次は、「オミクロン」…?ギリシャ文字はなかなか覚えにくいものですが、「尾身」さんの「苦労」は続く!?もう覚えられたと思います。冗談はさておき、ついに到来した?第6波か…。日本では第5波は急激に収束しましたが、今冬に向けて第6波が起こることは、ウイルス感染症の基礎知識を踏まえれば、十分に予想されてきたことです。


感染が広がっては集団免疫ができて収束しますが(第5波の収束もこれ)、ウイルスは人間との共存を目指して変異していきますから、それによって、より感染力の強い変異株が支配的になり、次の感染の波はより大きくなる…、これを繰り返していくうちに人間の側で免疫訓練が重ねられ、重症化率は低下していく…こうして真のウイズ・コロナが達成される。このことに多くの人が気付けば、ジタバタしなくても済むはずです。


しかし…、「尾身クロン」が出てから世界も日本も大混乱、まるでペスト騒ぎです。特に我が耳を疑ったのは、海外にいる日本人は航空券の予約をしていないと年内に帰国できなくする措置。こんなのは政治的にもたないだろうからすぐに撤回されると思いましたし、現に岸田総理は撤回しましたが、国土交通省航空局が勝手に決めて、こんな重大なことを官邸にきちんと相談もせずに航空会社に要請するなど、これこそまさに「コロナ脳」。


官僚たちの頭は大丈夫でしょうか?憲法に規定する移動の自由に反するなどと言う前に、海外にいる自国民に対して門戸を閉ざすなど、まるで棄民政策。そもそも国家とは何なのかに関わる問題です。こんなことだから日本政府は拉致被害者も救出できない…とまでは言いませんが、感染症への無知にも起因する視野狭窄の「コロナ原理主義」の弊でしょう。


そもそも日本は古来、天皇陛下のもとにまとまる一つの家族のような国。だから、先の大戦では、家族たる国民を守るために、特攻をしてでも命を捧げた人々がいました。いまの官僚たちには、少しは日本国の何たるかを取り戻してほしいものです。


天皇といえば、皇位継承有識者会議が年内に最終答申を出すようです。男系維持か女系天皇容認かで国論は真っ二つ。今回は、皇統のあり方や日本の国柄について、竹田恒泰氏、小林よしのり氏、谷田川惣氏、武田邦彦氏の四人の論者たちの議論をご紹介しつつ、この日本国家のあり方を大きく左右しかねない大問題について論じてみます。


●天皇と国民との絆に日本の「國體」がある…竹田恒泰氏

「国体」という言葉があります。国民体育大会ではありません。戦後は右翼用語だと誤解されていますが、正しくは「國體」。皇室の血を引く評論家の竹田恒泰氏が参政党スクールの講師として「國體」を熱く語ったとき、受講生の中には感動で涙を流していた方もいました。日本を知ることで日本人に生まれたことの幸せを実感できるからだと思います。


そう感じた私は、このことをより多くの方々に知ってほしいと思い、松田政策研究所チャンネルで竹田氏との対談を企画しました。近く本格化するかもしれない皇位継承問題の議論を前に、まず、日本のことを国民がもっと知る必要があります。その竹田氏曰く…


「GHQが禁じて死語になったが、そもそも國體とは、その国の最高の国柄を現わす言葉。これを無くしたら日本ではなくなる言葉。米国の国体は『自由』、中国なら『共産党一党独裁』、フランスなら『平等』。日本は天皇の存在無くして國體はあり得ない。日本は天皇が治らす(シラス)国。深く広く国の事を天皇陛下がお知りになり、国民の幸せを祈ってください。その天皇をみんなで敬愛する。天皇さえ残ればなんだっていいというものではない。国民との絆、ここに國體がある。天皇が国民を愛し、国民が天皇を支える絆。」


●血縁、心縁、治縁…祈りを通じて束ねられたものは戦争よりも強い

「その絆には三つある。一つは血縁。古代において、日本の約百か国が戦争を経ずに統一された。大和朝廷は鉄を抑えていた。『仲よくしよう、鉄を配るから』。その際、『うちの娘がよければ』…逆も然りで家族に。おびただしい数の婚姻関係となり、日本の国じゅうが皆、天皇の親戚になった。皇室の血が日本全国に降り注いだ。古墳時代の日本再統合は家族になることだった。その血縁体系の中心に天皇がいる。」


「二つ目は心の縁。心縁。国民の事情を知ると祈りたくなる。ふんぞり返る統治でなく、ひたすら祈ることで国を統治。その祈る姿を見て、政治家たちは民を幸せにと本気になる。」 


「三つめが治縁。治める者と治められる者。血縁体系、心縁体系の中心にある天皇を統治者として、私たちはずっと仰ぎ見てきた。道義や政治の正しさは全て天皇から発する。それが神聖であるという発想が2,000年受け継がれてきた。そうして天皇家に生まれた者は自ら磨き上げてきた。国土、国民、文化を知ることによって統合してきた。祈りを通じて束ねてきたものは戦争によって束ねるものよりも強い。」


「統治の治。大日本帝国憲法第一条、井上毅は『万世一系の天皇之を治らすなり』と書いた。伊藤博文が分かりやすい言葉として『統治』に置き換えた。第一条の統治とは『治らす』という意味で用いていると伊藤が書いている。戦後憲法における「統合の象徴」は、そのことと一体。『治らす』がうまく行っていればこそ、象徴になる。天皇の姿を見ることで日本国を見る。戦後憲法の第一条も同じ趣旨。ここが変わると國體が壊滅する。」


「ポツダム宣言も國體を護ることで受諾したもの。統治から象徴へと文言が変わっても、中身は変わっておらず、大日本帝国憲法とつながっている。ドイツなどは国体が完全に破壊され、つながっていない。叩き潰されて終わりだった。」


「万世一系とは、ただ血筋がつながっているということではない。血縁体系、心縁体系の中心であり、日本を統治してきた、その中心が天皇である、それが万世一系。国民がそれを守り、大切にしてきた。女系天皇の議論は日本人自らがそれを破壊することになる。」


「エンペラーと言われるが、王とか皇帝というのは世界にたくさんあっても、天皇は背景が違う。戦争を勝って上がった存在ではない。戦争で勝って手に入れた地位は、いずれ別のグループからおかされる。日本の天皇の場合、『農業技術を分けよう、家族になろう』だった。軍事力ならいつか独立しようとなる。日本にはものすごいセンスがあった。そういう意味で世界唯一の国であることに誇りを持つべきだ。しかし、国民の多くが知識として知らない。日本人であることの最後ギリギリがどこにあるのかが、ここにある。」


●男系旧宮家に名乗り出る人がいない、男系継承は側室の時代のもの…小林よしのり氏

これに対し、皇位の男系継承に関しては、自らを本物の保守と自認する漫画家の小林よしのり氏から強い反論が出ました。以下、松田政策研究所チャンネルでの同氏の発言は…


「万世一系、男系でつながってきたと、一番最初に聞いたときは、すごい、これはもったいない、続けてくださいと思った。しかし、リアリティを考えたときに、悠仁様一人しかいない。今のままだと女性皇族が次々に結婚していく、神風が吹かない限り、これは途絶える。悠仁様に男の子が生まれないと男系は崩れる。」


「雅子さまもご結婚前は逃げていたが、外交は皇室でもできると観念してご結婚された。しかし、男の子を生まねばならないとなり、病になった。男系継承だと、女性が嫁いで絶対に男の子を生まないと、ということになる。『男系が伝統』は、側室とセットだった。それは側室の伝統だった。側室が欠けてしまったら、片肺の翼になる。男系がリアリティを失った。昭和天皇は側室をやめた。そこで男系の伝統は終わった。」


「現在、選択肢にあがっている男系宮家の皇籍復帰については、男系派の人たちは男系を皇族にするよう働きかけるべきである。皇室典範の改正をすべきであるが、法改正の前提は当事者がいること。当事者がいないとしたら、立法事実がないのだから、いない人のために法律は変えられない。まず、どんな方がいるか紹介してほしい。このことを10年前から言っている。そうでないと詐欺になる。見たこともないのに、そんな議論はできない。」


「しかし、そもそも、いままでの職業など全部捨てて皇籍に入る方などいますか?櫻井よしこさんは家族ごとと言ったが、あり得ない。みんな社会との関係性がある。元々は、旧男系から子供をもらって養子にという話だったが、養子にと差し出す母親や父親はいるか?憲法違反になる。それは『門地による差別』の問題だけではない。本人の意思と家族の意思の両方が必要。あなたの子どもは皇室にさらうというのは憲法違反。他方で、養子で引き受けるという皇族もいない。両方からいないから、いない。」


「延々とあり得ないことを言い続けていても、皇室は滅んでしまう。だから、やりたいなら、早くやってほしい。やろうとしたら本当にできてしまったということになるかもしれない。男系がいて、養子に入る意思表示をその方がするというならOKだ。それなら皇室典範さえ変えればできる。自分はリアリティを言っている。」


●男系は中国からの影響?歴史を検証すれば日本は元来女系社会だった…

「一次資料で徹底的に検証すれば、古代においては日本には女系も男系もあった。女性も財産を引き継いでいた。4割は女性の王様だった。いつから男系の概念になったかといえば、7世紀からである。律令制が入ってからだ。中国から、冠婚葬祭のルールから何から何まで全部入ってきた。男系とは支那の発想。それまでは女文化、言葉も女言葉。日本は女系社会だった。源治物語もそう。通い婚、それが『やまと心』。今回の眞子様の様子を見てすごいと思ったのは、男はカネ稼いで働いてくれたらいい、それを全部眞子様がコントロールしている。これが日本だ。懐を女が握っている、そういう感覚が日本にある。」


「日本人がずっと男系天皇を信じてきた、そのこと自体が大事だという議論もある。しかし、そのこと自体信じられるものではない。男からというのも後付けのものがある。当時は支那の文化が先進国で、現在は日本が米国をまねているのと同じであり、それでも、女帝(元明、元正天皇)については、どうしても日本独自のところを入れた。」


「神話では天照大神のあと、男神から天皇の血筋ということになっている。神話は大事であり、辿ったら神に行く、それはすごい。しかし、皇祖神を辿れば、それは天照大神という女性である。そこは神学論争であり、水掛け論になる。ならば、リアリティが大事になる。それを崩さない歴史観や神話として解釈していけばよい。現実に突き当たって消滅してしまうと話にならなくなる。」


「愛子さまを皇太子にしておいて、それで男系男子を探す、それはある。ただし、本人の了解が要る、好きになるかということがある。ならば、まず、皇室典範を変えて愛子様を皇太子にすればよい。」


この小林氏の議論は保守系から強い反発を買いましたが、同氏が提起しているのは、リアリティを考えて日本の国柄をどう守るかを考えるべしということだと思います。男系派も女系容認派も、いずれもが、論点を出し合って議論を深めていくべきでしょう。事は日本国家の根本に関わる問題であり、「千代に八千代に…」のためにどうするかです。


●現代の一夫一婦でも宮家が機能すれば男系継承は可能…谷田川惣氏

そこで現れたのが、男系論に立つ谷田川惣氏からの強い反論でした。同氏によると…


「そもそも『側室』は武家用語。正室に対して側室。皇室に対して使う言葉ではない。正妻ではなく、皇后。中宮もいらっしゃる。もともとが一夫多妻であり、歴代天皇の3代に1人は『正妻』以外から生まれている。歴代天皇の『正妻』との間に生まれた子を全部調べた。現在の天皇は第126代だが、世代では初代天皇から73世代。今上陛下は第73代。秋篠宮も同じ第73代。73世代中で男子が全く生まれなかったのは10世代あった。しかし、その一世代前に男子が誕生している。つまり、宮家さえあれば対応できる。」


「今は生まれればまず成人するが、かつては乳幼児死亡率が高かった。だから、たくさん産んでおかないと成人できないため、一夫多妻だった。しかし、男系継承を支えるのは多妻ではなく、宮家の存在だった。徳川将軍も側室無制限であったが、御三家がないと続かなかった。男系継承を支えるのは徳川でも宮家のような存在だった。」


「雅子妃殿下にプレッシャーがかかったのは、今の宮家に男子が一人もいなかったからだ。秋篠宮家に男子が複数、三笠宮家、高円宮家に男子が複数おられたら、雅子さまへのプレッシャーはなかった。男系を崩すと直系重視になり、直系への期待が高まり、男でも女でも子どもを生まねばならないというプレッシャーになる。」


「男系をつなげているから宮家がつながっている。女系継承を容認した場合、何世代か離れると、ただの他人になってしまう。血統が続くから、何世代離れようとも同じ男系ということになる。元々、終戦直後まで15宮家があり、減らして、戦後、3つの宮家に。本筋を入れて4系統。当時はそれでも男系維持できるだろうと考えたのだろう。」


●皇室に入ろうとする旧宮家の男子はすでに存在している

「名乗り出ている人がいない、立法事実がないと皇室典範は変えられないというのは本当か?政府の有識者会議で案がまとまり、うち一案が旧宮家というのが出ている。そういう立法事実がある。皇籍に『入ることができる』という規定なら立法上も問題はない。」


「誰も好き好んで皇室に入りたいという方はいないだろう。ただ、そういう血筋に生まれた者として、どうしてもと言われたら入らねばならないと思っている方はいらっしゃる。ただ、いま何もないところで、自分からというわけにはいかない。それは当然だ。国が方針を決めて、皇籍離脱をさせた、それがまた戻って来てくれというのは勝手なお願い、それなら、国が頭を下げてという話。そうなるなら、何もしないわけにはいかなくなる。」


●「王族」ではなく「血統」を重視すれば男系以外はあり得なくなる

「ほとんどの人が血統の意味を誤解している。血統は単系である。父方だけでつながる男系、母方だけでつながる女系。父と母のどちらでもいいのが『双系』。そもそも日本人全員が双系になる。それは血統ではない。血統とは貴種性・特別性。父母両方の血統を重んじるのが双系。西洋の王室は双系。フランス王朝は誰でもいいのではなく、奥さんは王族。両親とも王族であるのが欧州の双系。男系が変わることを認めているものにすぎない。それは王族であることに変わりないという前提があるから。それは世界どこでも共通。」


「王族という階級を重んじたのが欧州だが、日本は血統を重んじた。日本は血統を重んじた世界唯一の例。非単系は血統原理の放棄。血統が男系なのは世界共通の認識。血統を重んじるようになれば男系になる。西洋の女系容認とは、男系変更の容認に過ぎない。」


「男系の中国の制度を採り入れたと小林氏は言うが、宦官制度は入ってこなかった。中国では皇后の周りを宦官で固めることで男系を維持した。近親婚は中国ではダメだった。本当に中国から入ってきたら、そういうことはしていなかつた。つまり、結婚については中国から入ってきていない。」


その他、皇祖神、天照大神からの系譜について女系と解する議論も、男女同権の議論も、谷田川さんは叩き潰しています。「同権」と言うからには、それは権利であって、権利であれば男女に等しく与えられていなければならないでしょう。しかし、天皇になるというのは誰にもある権利ではなく、そこに男女同権を持ち込むことは矛盾しています。それは権利ではなく宿命であり、与えられた宿命から来る、権利というよりはむしろ義務…。


●科学知識が豊富だった古代の日本人は女性を大切にして男系継承にした…武田邦彦氏

さらに、武田邦彦氏が科学者としての立場から、男系論と日本の国柄について論じています。同氏によると、「眞子様は別に議論することもない。普通に結婚された。みんな日本の歴史を知らないから色々な議論が出る。古事記は科学的知識が豊富。遺伝とか神さまをどう考えるか、現代の最新生物学を知っていた。男系がつなぐのはどういうことか。メンデルでも持っていなかった遺伝子の知識があった。1953年にようやくわかったこととほとんど同じ知識が、日本では2~3世紀にあった。」


「子どもを作るときに重要なのは女の子である。最良の遺伝子が女の子のほうに行く。女の子は母親との関係もほとんどない。友達のようなもの。生物には日常では排泄できないものがたまっている。植物では落ち葉、それは汚い、普通なら除去できないものが落ち葉になっている。両親は、劣性遺伝子は女の子に出さず、男の子のほうに出す。男が早く死ぬ。人口も3%多く、その分は20歳までに死ぬ。」


「メスは良い遺伝子、オスは悪い遺伝子。その代わり、男性は親父と同じ精神的なものを作る。父親と心の遺伝子が一緒。女は一人一人が切れている、それで人間という種を保っている。エジプトもメソポタミアもキリスト教もそれが分かっておらず、男性の中心の社会を創った。しかし、日本人は分かっていた。」


「国の中心を創る時、普通なら力のある者が創るのであり、権力は軍隊かカネを持っている者が上にくる。しかし、日本は違う。一番上に来るのを神様にして、男系でつなぐ。神武天皇から男系でつなぐ。神武天皇の遺伝子を今の天皇は持っているはず。では、神武天皇は神様なのか?神様にするために天照大神の5代下にした。同じ遺伝子がずっと続き、天皇だけが神様の遺伝子を持った人。この遺伝子という概念は他国にない。」


「女系だと繋がらない。生理学的に女性は繋がっていないから、男性で繋げた。一人一人が自分の人生を大切にしているのが女性。男は系列のために死ぬために戦争に出る。飛鳥時代は3分の1が女性天皇であり、独立しているから繋がっていない。私の人生は…となる。だから眞子さまは米国に行く。有名なのは道鏡事件。そこで気付いた…女性は系列でつながっていない、自分の人生になる…と。男は苗字を同じにするという意識になる。」


「女性を天皇にするのは、そういう女性の本質に反して、かわいそうだ。私はこうだから、という人生を遺伝子で与えられている。女性を大切にすると、男系継承になった。眞子様に天皇家だからこうしなさいというのは、女性の本性に反する。」


●神からの遺伝子を権威とすることで日本は平和で平等な国柄を築いた

「天皇がいたことで日本は戦争が少なかった。回数はイギリスの百分の一。天皇中心だから平和国家。天皇には軍隊がなくても、皆がははぁとなった。こんな国は日本だけだ。中国では王朝が終るのは軍隊が敗けるから。日本は権威の付け方が神様。神様の遺伝子はその人だけだから、どうにもならない。国のまとまりの中心は、どれだけ強い者が出ても殺せないということになる。」


「日本は力に基づく序列を創らなかった。力ではやらないよ、ということでできているのが天皇。今は力づくにしようとしている。カネを持っているのが偉い…と。皇室の権威はもっぱら、天照大神の遺伝子を持った人に集中した。陛下一人に集約した。『皇室』の権威ではない。集団だと階級になる。日本は階級を避けた。天皇以外は後を追わない、日本民族に溶け込んでくれ、それで平等社会になった。」


「日本だけは奴隷がいない。国民は全員、天皇の子ども。だから庶民が上にいる。太政大臣より、天皇の子どもである国民のほうが上。国民を大切にしてきた国。日本文化の素晴らしさは天皇の作り方にある。天皇の人間宣言、人間であるのは国民は誰でも知っている。しかし、国をまとめていくために天皇陛下だけは違うという位置づけをしている。それをしないと、誰かが権力者になる。毛沢東やスターリンが出てくる。彼らが虐殺をしたのは、国民が大事でないから。」


「日本が平等で平和な国になったのは、こういう天皇の位置づけからだった。株主ではなく、従業員がいて、国民がいちばん偉い。それは日本だけの考え方。日本の天皇陛下のような権威は手放すことができない。古代日本人の智恵は、自然観察力が日本人には古来、あったからだろう。」


●歴史認識の見直しとともに男系旧宮家の皇籍復帰を可能にする皇室典範の改正が急務

以上、武田先生の生物学的な視点は横に置きつつ(科学的な学説は新たな発見等により変わり得るめため論拠にすべきではないという面があります)、4人の有識者の議論を踏まえて、天皇の男系継承論の根拠を私なりにまとめますと…


…天皇は、権力ではなく、神につながる血統に権威の源泉を置いている。女系天皇を認めると「双系」となり、特別な血統が存在できなくなる。だから、欧州は血筋での血族としての王族の間で王位を継承することで権威を維持してきた。結果として、階級社会となった。日本の場合、血筋ということでは、国民全員が天皇とどこかでつながる家族である。だから、天皇のもとに国民が平等であり、平和な国柄を築いてきた。…


いずれにしても、理屈が何であれ、パワーによる権威ではないことでまとまりを営んできた日本の国柄そのものが、ポストコロナの世界が求めるこれからの国際秩序のあり方を示唆するものではないでしょうか。だからこそ、「日本新秩序」が、パワーではなく、自然な伝播力をもって「世界新秩序」に向かう…。


世界がこうした平和秩序の考え方で大調和を築いていけるためにも、日本は戦争犯罪国であるという誤った東京裁判史観を国際社会の中で見直していくことが急務でしょう。


そして何よりも、男系旧宮家の皇籍復帰を選択肢とできるような皇室典範の改正だけは、早急に行うべきです。有識者会議が年内に出す結論がそうなることを祈るものです。

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