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  • 執筆者の写真松田学

新年を迎え、年頭所感「今年の世界と日本、そして参政党は」~分断の解決に答を出し、次の成長への準備を~

2024年を迎えました。今年最初のメルマガをお届けします。


今年は「おめでとうございます」と申し上げるのも憚れるような災禍から年が明けることになりました。お正月気分は元旦の16時過ぎに吹き飛び、石川県能登地方で最大震度7の地震が発生。その夜に今年も毎年の如くNHKのEテレで中継放送が予定されていたニューイヤーコンサートも放映中止で震災の報道一色に…私も含めウィーンフィルの音色を楽しみにしていた方も多かったと思いますが、TVとしては全力で避難を呼びかけねばならない中で、それどころではありませんでした。


建物の倒壊で壊滅状態の地域もあるなど、今回は阪神淡路大震災に匹敵する強さの大地震。多くの住民が避難所で不安な時を過ごしており、まずは被災者の皆さまに心からお見舞い申し上げます。未だ余震の中での救出作業が続いており、死者の数も増えています。少しでも犠牲者が少なくて済むよう、被災地の復旧が一日も早く進むよう祈るものです。


大震災の次は、それから25時間ほどしか経っていない翌日1月2日の17時47分、新千歳発羽田行き日本航空516便(乗客乗員379人)と、海保の羽田航空基地所属「MA722」(乗員6人)が滑走路で衝突し、いずれも炎上し大破するという、これも稀なる大事故が羽田空港で発生しました。乗員の的確な対応でJAL便のほうは乗客全員の、海外から「奇跡」と評される救出に成功しましたが、北陸の地震被災地向けに救援物資を届けようとしていた海保機の乗組員は5人が痛ましい死を遂げました。燃え上がる炎に包まれた機体の中で「もうダメだと思った」…JALの乗客の皆さまの恐怖感はいかばかりだったでしょう。


両機に対する管制からの指示は適切になされていたとのエビデンスは出てきたようですが、事故原因の真相は未だ究明中。管制を巡る似たような重大事故としては、1977年にスペインの空港で旅客機同士が衝突し583人が死亡した事故の事例があるようです。その時は、操縦士と管制官の情報伝達ミスが原因とされており、操縦士側が他の無線の割り込みで指示を聞き取れず、離陸許可が出たと誤って認識したそうです。


それにしても、こんなに次々と大災禍が…後述の今年の私の年頭所感でも触れますが、今年は「春の日差しが、あまねく成長を助く年」を意味する「甲辰」の年。そんな年にふさわしからざる年明けのようにみえますが、干支は正確にいえば二月の節分から…。


昨年は世界的に「分断とせめぎ合い」の年となり、これからの国際秩序の大きな変動が目に見える形で始動した年でしたが、今年が、昨年来の国内外の様々な困難に対する答えを見出し、日本にとって、そして参政党にとっても、甲辰が意味する「あまねく光に照らされ、将来の大望を叶えるための準備が整う年」となることを祈るものです。


以下は私の年頭所感です。ご笑読いただければ幸いです。


●昨年を振り返ると…世界では

まず、今年2024年がどんな年になるかを考えるためには、今年の世界の動きの前提となる昨年2023年がどんな年だったかを振り返る必要があることは言うまでもありません。


昨年の国際社会を総括すれば、それは「分断とせめぎ合いの年」であり、「第二次大戦後の戦後秩序が世界的に変動し始めた年」といえるようです。同時に、「世界を一つに」のグローバリズムが行き詰まりを見せ始めた年でもあり、「新たな国際秩序への動きが始動した年」であるともいえます。


まず、一昨年からのウクライナ戦争という「分断」についてみると、昨年は、ロシアの優勢と、西側の支援疲れの中でのウクライナ側の敗色が明確になった年となりました。まさに戦争開始以来、西側から発せられ続けたメディアによるプロパガンダの化けの皮が剝がれ始めたようです。この戦争を実質的に仕掛けたグローバリズム勢力の思惑が挫折しつつあるといえるでしょう。


昨年10月7日から始まったハマス-イスラエル戦争もアラブとユダヤの「分断」ですが、国際世論がパレスチナ側に傾く中で、米国はかつてのようなイスラエル支援の旗を振り続けることがなかなかできない姿を露呈しました。第二次大戦後のパクスアメリカーナの揺らぎはバイデン政権になってから、すでにアフガン撤退から濃厚になっていましたが、今回の中東での紛争は、米国秩序の行き詰まりを加速するものともいえるでしょう。


他方で昨年、大きく台頭したのがBRICs秩序でした。これは、かつて植民地だった地域でもあるグローバルサウスの経済的な勃興と軌を一にするもので、主導するのがロシアと中国。まさに西側「G7秩序」とで世界を「分断」しかねないまでの勢いを見せ始めました。G7秩序の相対的な地位の低下の一方で、インドが台頭し、世界を背後で動かす存在としてロシアが無視できない状況になっています。


では中国は、といえば、昨年は不動産バブルの崩壊が経済破綻の懸念を高め、色々な面でチャイナリスクがより強く意識された年でした。習近平独裁体制のもとでの内政面の苦境と軍の無能化は、台湾よりもむしろ、より容易に習政権が成果をあげやすい尖閣諸島への侵攻のリアリティを高め、日本の国防上のリスクが露呈しつつあるといえます。


米国では、連邦下院で多数を占める共和党と政権与党の民主党との亀裂がより一層深まり、今年の大統領選に向けてトランプ氏の優勢が明確化するなど、バイデン大統領を動かすグローバリズム勢力に対抗する保守勢力が勢いを増す中で、国家の「分断」がさらに進んだ年となったようです。日本が従属してきたバイデンの米国が「泥船」と化し、今年はトランプ再選となれば、世界中が「自国ファースト」の傾向を強めるかもしれません。


●混迷が続いた昨年の日本の政治

こうした国際情勢の中で日本はどうだったといえば、まず、経済の面では賃上げの動きが明確化するなど明るい兆しも見えましたが、それも未だ物価上昇には追い付かず、国民生活の苦しさが続く中で、一部で予想された金融政策の転換も先送りとなりました。子育て支援の財源としての社会保険料の問題や10月からのインボイス導入、減税など国民負担の問題が大きな関心事となった年でもあり、「今年の漢字」も「税」になりました。


政治面では、何よりも日本の植民地状態がより明確化した年だったといえるでしょう。岸田総理の「従米路線」は、米国に言われて日韓関係を改善したり、広島サミットでは議長国として日本を戦争継続加担国にしたり、日本の国柄や女性・子どもたちの安全を真っ向から否定し、健全な常識を取り戻しつつある米欧の流れとは逆に、バイデン利権に奉仕するが如くLGBT理解増進法を成立させたり…と、その例は枚挙にいとまがありません。


また、昨年は政治に対する国民の信頼が地に堕ちた年だったともいえるでしょう。岸田氏が「減税」と表明したことがかえって支持率低下を招いたのは、その証しであり、年末にはパーティー券裏金をめぐる刑事捜査で再び、「政治とカネの問題」が噴出しました。


新しい参加型民主主義を掲げて一昨年、参政党を国政政党へと押し上げた「ゴレンジャー」も、昨年は「分断」という残念な状況になった年でした。


以上、世界も日本も、いずれもの問題も解決が見えないまま年を越すこととなりました。


●今年2024年はどんな年に?

そのような中で、今年は世界的に「選挙イヤー」。日本だけでなく各国の国民が重大な決断を迫られ、結果によっては、国際社会の激動がますます大きくなる年になるでしょう。


台湾では1月に総統選、ロシアでは3月に大統領選、韓国では4月に総選挙、インドも4~5月に総選挙、そして米国では11月に大統領選挙が行われます。ここでトランプ氏再選となると、昨年までの前記の国際情勢の変化が明確な形をとることになると思います。


国際社会のパラダイムチェンジは加速し、各国が「自国ファースト」の様相を強め、世界秩序はますます「群雄割拠」状態となり、米国のグローバルパワーに基づく秩序は崩壊に向かい、グローバリズムの退潮がより鮮明となると思います。


全米で大ヒットしている「ゴジラ-1.0」に涙する米国人は、映画で描かれた、全てを失った終戦後の日本に、偉大なるアメリカの国家基盤の崩壊を重ね合わせているそうです。キャンセルカルチャーやポリコレで失われた大切なものを取り戻す、米国で勢いを増すこの動きが国をさらに分断させ、トランプの再選で内戦状態になるとの見方もあるようです。


欧州でも昨年はメディアから「極右」とのレッテルを貼られ続けた政治勢力が大きく台頭しています。反グローバリズムを掲げるプーチンも戦争に勝利する。世界は新たなナショナリズムの時代に突入する可能性が高いでしょう。


こうして、超大国パワーによる秩序ではなく、自国を第一に考える国々が相互に認め合い、共存共栄をめざす主権国家秩序の考え方が復活してくる可能性があります。


ここで重視されるのは、市場規律のもとでの競争よりも、日本が国柄として営んできた協調や協働、調和を大事にする考え方ではないでしょうか。まさに、参政党が掲げる「世界に大調和」の理念ですが、その意味でも、日本がこれからの世界文明を自然な形でリードしていく国になる時代に入ることを期待したいものです。


いずれにしても、世界の政治的潮流として着目されるのが、草の根保守の台頭です。参加型民主主義によって「日本を取り戻す」を掲げる参政党の伸長には世界的な必然性があり、こうした各国の勢力との連携が一層問われてくると思います。


選挙の年といえば、日本も9月に自民党の総裁選ですが、その前に岸田降ろしの政局と、新総理のもとでの解散総選挙があるかもしれません。


いずれにしても、今年予想される世界情勢のもとでは、日本にも大きな国民選択が問われねばなりません。その中で、今年の日本には、国家として自らの軸足で立ち、日本の独自性・歴史文化に立脚した政治路線がますます必要になってくると思います。それを担う政治勢力としても、参政党が一定の役割を果たすべき必然性があると思っております。


安全保障面では、日本はいよいよ米国依存の戦後レジ―ムからの脱却を余儀なくされるでしょう。ウクライナ戦争で従米路線から離れられない岸田総理のもとで、日本はロシアまで敵に回してしまいましたが、周辺を「核保有三兄弟」に囲まれた日本は、自主防衛だけでなく、核戦略の議論もタブー視していられなくなると思います。


今年は「政治とカネの問題」についても一定の決着をつけねばなりません。その意味で、全国274の支部の数万人の党員たちのボランティアで支えられることにより、カネのかからない選挙の仕組みを構築したことで、この問題の解決に最終的な答えを出した参政党は、政治が国民からの信頼を取り戻す上でもっと注目されるべき存在にならねばなりません。


この参政党では、昨年のゴレンジャー騒動のおかげで、党員たちの間では、特定のリーダーではなく、「自分たちがしっかりしなければならない」という自覚が強まっています。これこそ草の根の強さ。今年は、日本のためにと、党の理念に共鳴した党員たちが、参政党をより強い政党として発展させていく年になることを期待しています。私も南関東ブロックでの挑戦者として、こうした党の姿の実現に全力をあげて取り組む所存です。


●干支が示唆する2024年という年と参政党

干支でいえば、2024年は「甲辰」の年。辰年のキーワードは「変革(転機)」や「激動」であり、時代が動く年となるかもしれません。大きな出来事が起こることが予想される年ですが、60年に一度の甲辰の年には過去にどんな出来事が起こったかを振り返ってみると、60年前の1964年は、アジア初となる東京オリンピックの開催の年であり、世界初の高速鉄道「東海道新幹線」が開業した年でもありました。


まさに日本が戦後の復興から高度成長へと大きく躍進していった年に当たりますが、さらに60年前の1904年は、日露戦争開戦の年でした。翌1905年のこの戦争での勝利は、有色人種が初めて白人に対して勝利を収めたものとして、その後の欧米列強に並ぶ強国日本への飛躍につながる勝利でもありました。


甲辰の辰とは竜であり、今年はまさに「昇竜」をイメージさせる大きな出来事が起こる予感があります。他方で、「甲辰」という言葉は、硬い殻を強く揺さぶって大きく成長させ、あるべき姿へと整っていく状態を表しているとされています。


同時に、「甲辰」は、あまねく光に照らされ、急速な成長と変化が起きる年になることを意味しているとも言われており、これまで人目に付かなかった行いも、ありとあらゆるすべてに光が当てられ、大きく変化していく年になるという見方もあるようです。


まさに、党員たちの日本を想う思いに光が当たり、「甲辰」が意味する「春の日差しが、あまねく成長を助く年」として、参政党にとって「将来の大望を叶えるための準備が整う年」の本領が発揮される年になってほしいものです。


昨年はいったん分断が起こりましたが、今年は今度こそ、党にとっても、そして日本にとっても、本物の成長の年になることを期していきたいと思います。


本年もご指導ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

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