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  • 執筆者の写真松田学

新グローバリズムの時代へ、歴史的に文化高き日本が地球文明をリード~政治の選択肢に世界的視座の理念を~

政治とカネの問題による自民党への逆風の影響が地方選で出ています。群馬県といえば、福田赳夫、中曽根康弘、小渕恵三、福田康夫の4人の首相を輩出し、衆参全選挙区で自民が議席を持つ「自民王国」。その県庁所在地の前橋市長選(2月4日投開票)で自公両党の推薦候補が敗れました。そして京都市長選(同)では、自公と一部野党が相乗り推薦した候補が辛勝しつつも、共産党支援の候補とは小差となり、自公だけでは勝てませんでした。

 

これでは、自民の支持率が低落しても野党が弱いので岸田氏が衆院解散に踏み切っても勝てるとの、前回述べたような算段も成り立たないかもしれません。焦る自民党内では4月に予定される三つの衆院補選での不戦敗論も出ているようです。党内では岸田降ろしをしようにも、他の有力総裁候補がいないなか、岸田総理はこのまま2月にウクライナ復興支援を決め、5月にWHOパンデミック条約を飲み、最大派閥の安倍派も壊滅する中で9月の総裁選で順当に当選して逃げ切り、大事な国民選択は結局、総裁選後?いつになる?

 

さて、先週の大きなニュースといえば、小澤征爾氏の死去でした。私の長女はオペラ歌手としてサイトウキネンで、次女はウィーン国立歌劇場のバレエの子役として、それぞれお世話になっており、私も身近な存在に感じていた指揮者でした。西洋音楽の中にも日本人の魂を感じさせる音楽づくりをされていたと思います。心からご冥福をお祈りします。


「世界のオザワ」としてウィーンの音楽監督に就任した際には、ウィーンは日本のマネーを期待していたという話もありました。音楽が盛んな西欧各国もご多分に漏れず、社会の高齢化に伴い予算が社会保障に取られ、公的支援が細った音楽界の台所事情は苦しくなっているようです。あの世界に冠たるピアノメーカーのベーゼンドルファーですら深刻な経営難に陥り、08年には日本のヤマハが同社を買収したことも、当時、話題になりました。


その後、リーマンショック後に勢いを増した中国マネーが欧州の音楽界にも入り込み、ウィーン古典派を忠実に受け継ごうとする日本の現地音楽生たちの間では、最近はウィーンの音楽も中国テイストになってきたなどと囁かれたものです。深刻なのはイタリア。私の知人で同国在住が長い日本人女性のオペラ歌手は、中国マネーと中国人なくしてはミラノスカラ座も音楽学校ももはや成り立たず、イタリアオペラは終わったと嘆いていました。


イタリアといえば、G7の中で唯一、一帯一路に参加するなど「世界の中国化」の波にのまれた国として知られていますが、先日来日したメローニ首相はさすがは同国政界のナショナリズム派、そこからの脱退を決めました。グローバリズムは文化まで破壊する…。

 

実は、日本はかつて中国などよりもはるかに文化度の高い文明国として欧州では高く評価されていた歴史があるそうです。16世紀、当時のキリシタン大名により4人の日本人少年を中心とする「天正遣欧少年使節」がローマ法王庁に派遣された際には、自分たちよりも進んだ文明国からの使節が来たとして広く欧州でも話題になったとか。


これに関わったのはイエズス会でしたが、その宣教師たちの日頃からの法王庁への報告が、カトリックの中でもローマについで格の高いウィーン大司教区には情報として常に入っていたことが、ウィーンの人々が日本を尊敬する伝統につながっていたと聞きます。あのウィーンフィルでは、コンサートマスターをしていたキュッヒル氏だけでなく、団員の3分の1の奥様が日本人女性だと聞いたこともあります。日本を訪れると、街なかの普通のスーパーでもBGMにモーツァルトが流れていることにびっくりするとか…。

 

かつて何千年にわたり世界中の文化文明がシルクロードを通じて行き交ってきた、その東の終点が日本であり、ここが坩堝となって様々な異質の要素が結合し、独自のものへと熟成されて仕立て上げられ、世界に発信されてきた。これが、日本をして世界から評価される高い文化度を誇る独自の文明国たらしめた所以であるとも言われています。

 

その日本にも何度もグローバリズムの波が押し寄せましたが、これをこなしつつ独自の国柄を営んできた日本が、大東亜戦争の敗戦後はGHQによる洗脳で自らの立脚点を忘却してしまったようです。しかし、西洋中心の文明が転換期を迎える21世紀以降、日本は自らを取り戻すことで新たな地球文明を先導すると考えた私は、「日本新秩序」を政治理念として提唱し、これが参政党が掲げる「世界に大調和を生む」との理念にも繋がっています。

 

林千勝氏が松田政策研究所CHで、このことを裏付ける発言をしてくれました。近年、マネー中心の市場原理主義や差別禁止などのポリコレをもって、一部の利権層の利得のために各国を分断し、各国各文化の独自性を破壊しつつ世界を同質化してきたのはもはや旧グローズムであって、これからは新しいグローバリズムの時代に入る。これをリードする国は日本である…今回は、この林氏が語った内容をご紹介したいと思います。


米国が旧グローバリズムのもとで崩壊に向かうにせよ、トランプ氏の米大統領再選で「自国ファースト」の国際秩序へと移行するにせよ、日本に問われるのは世界における独自の立ち位置。日本が営んできた国柄や長い歴史を通じて紡いできた知恵を、次の世界秩序の形成にどう活かしていくのかが問われる時代に向けて、いずれ来たる次の総選挙では、世界に提唱する理念をもった政治の選択肢が有権者に示されなければならないと思います。


旧グローバリズムに完全に取り込まれた日本…共存共栄の八紘一宇こそが次の世界秩序

私が日頃から主張していたことが、この対談で分かりやすい言葉で示されました。それは「新グローバリズム」。ワンワールド、ワンルール、「今だけカネだけ自分だけ」のこれまでのグローバリズムはもう古い。これからは、それぞれの伝統や文化、歴史、主権を尊重し合う共存共栄の「八紘一宇」の地球社会へ、それを担うのは日本。

 

林千勝氏との対談は予想以上に、我が意を得たりの中身の濃いものとなりましたが、現状では旧グローバリズム側に完全に組み込まれているのが日本です。特に岸田政権下では酷い。彼らにとって日本は美味しく、手放したくない。

 

日本が本来の歴史的使命を果たす国へと再生するためには、国民が目覚めるしかありません。旧グローバリズム勢力にとっては、それが最も怖い。だから、GHQから始まった日本人愚民化政策による洗脳が今も功を奏している。私たちがこれから拠って立つべき芯は、一万年にわたり紡いできた日本の文化にあることを国民が想起しなければなりません。

 

かつて、世界一のレベルの碩学であり、当時の政財界を指南し、トインビーも会いに来たという仲小路彰氏は、日本が理念の面で大東亜戦争に勝利したと戦後間もない時点で喝破し、こんにちのパックスアメリカーナの行き詰まりを予言していました。そのあとに日本が導く世界秩序が来る、と。しかし、旧グローバリズム勢力にとって最も都合が悪かったこの人物は、歴史から完全に消されたようです。

 

天皇は単に日本国民統合の象徴であるのみならず、世界平和の象徴である。そう述べた仲小路氏の世界観は、まさに、「天皇を中心にまとまる国づくり」で「世界に大調和を生む」との参政党の基本理念とぴったりと合致しますし、私が10年以上前から唱えてきた「日本新秩序」の考え方とも符合します。実に心強い対談となりました。

 

しかし、参政党が抹殺されるわけにはいきません。日本が進むべき道を、理念の面から明確に指し示す政治を新たに創り上げねばならないと思います。


台頭する「新グローバリズム」とは…日本を取り戻す枠組みは国民にしかない

林氏によると…、「ニューワールドオーダー、これは古い秩序。新しい秩序はプーチン、トランプ、欧米で目覚めた健全なナショナリズムが咲き乱れる時代。これが本来のグローバリズム。100年前から目指されているのが誤ったグローバリズム。これはウクライナでこけた。そんな中で真のグローバリズムが台頭している。」


「旧秩序である世界秩序に日本は閉じ込められていて、それに奉仕させられている。安倍氏暗殺もそういう圧力、政治資金パーティー券問題もそう。日本は絶対に放さない、逃れさせないという決意。岸田政権は旧秩序に奉仕する存在。」


「グローバリズム全体主義では国際資本が真ん中にあり、大株主、グローバル企業、国連…これはマルクス以来の資本主義が行き着いた形態だ。彼らは金儲けの障害を除去しようとする。最大の障害は国境であり、価値観。ユダヤ民族が米国に移住して推し進めた面があるが、それに対する反作用は当然起きる。」


「日本はグローバリズム全体主義のもとにあり、昭和20年からの占領状態が続き、本当の意味での国民主権、国家主権がない。日本は中国共産党からも浸透工作。何重苦である。これを強化しようとしているのが岸田政権だ。旧型トマホークを全部買う、ウクライナに50何億円、ビジネスで仕掛けられたウクライナ戦争の復興会議を東京で開く。IHR規則改悪とパンデミック条約採択の枠組みの中で日本は優等生だ。気候変動対策も然り。多様性の問題も人事評価に入れられる。その中で日本崩壊が進んでいる。」


「『日本人の日本』がどんどん解体されている。コロナ禍で傷んでいる良質企業をカーライルやGSが買収。アトキンソンが中小企業再編をと言った。そして彼らは買い進んだ。自分は、コロナが終わったら株が暴騰すると予言したが、いまその通りに。一連のレールが敷かれている、歴史ではしょっちゅうあること。岸田総理が唱える『資産運用特区』もシナリオ通りだ。日本は美味しい。眠らせておこうとすれば、そうできる国。LGBT法も、一般国民は関心がなかった。今年5月のパンデミック条約に向けてどんな盛り上がりができるか。外国ではデモだが、日本は国民自らが動くことがほとんどない。」


「米国でいよいよトランプとなれば、この構造を壊してくれる。WHOからも脱退してくれる。ただ、日本の独立を支援してくれるか。日本が占領下から独立できると考えるのは間違い。前回は上下両院とも共和党であり、日本は安倍だったが、独立できなかった。トランプは米国第一のためにウォール街ともディール。その材料として日本を使うのはかつてもやっている。安倍氏はトランプが大統領でも靖国参拝すらできなかった。」


「それを突破するには…?第一次安倍内閣の戦後レジームからの脱却を国民は理解できなかった。第二次政権以降は、『日本を取り戻す』と言いながら、NYでは日本を買ってくれと、Abe is backと演説。日本の首相である限り、それは役割であり、安倍でもできなかった。首相を辞めてから言い出した。拡大抑止への疑問、日銀は子会社だと。」


「結局、日本を変える枠組みは国民しかない。国民が恐ろしいのは彼らも分かっていて、それを抑えるために色々な手段を講じている。」


準備されてきた米国内戦のシナリオ

「無党派で大統領選に出馬するロバート・ケネディ・ジュニア。彼のファウチに関する著書が『The Real Anthony Fauci』。米国で100万部以上、ネット販売だけ。書店扱わず。これで欧米で目覚めた人が多数いた。日本には入っていない。出版社に日本語版を出版してもらった。ファウチの30の戦略が書いてある。最後はワクチン。それが今も生きている。」


「ウクライナ戦争とは、米国の軍需産業がNATOの加盟国を増やそうとしたもの。それだけ米国兵器を買うようになる。ウ支援も農地を担保した融資。デュポン、カーギル、モンサントなどが土地を取得することになる。その果実はブラックロックが取っていく。日本の為政者はこれに協力。あっち側のメディアに支配された日本のメディアに持ち上げられている上川陽子外相は首相になるかも…。」


「米国は内戦に…。拳銃が4~5億挺、ライフルが2,000万挺、それが時々出てきた乱射事件に。移民が武装している。トランプ当選でBLMやアンティファが…。不正選挙でトランプが敗れれば米国第一派が立ち上がる。この二つが考えられる。」


「今年4月26日に『Civil War』という映画が公開される。予言的。国際金融資本の発想の中に内戦は常にある。彼らはシナリオを書いている。DS(ディープステート)の腐敗の中で不正選挙。国民が武器をもって立ち上がる。40万50万の軍となり、米国政府に勝つ。ワシントンに乗り込んで国民のための改革を実施。米国第一主義の大統領が誕生。」


「かつてハウス大佐が『統治者フィリップドリュー』を書いて出版。ウイルソン大統領に大戦に参加させ、国際連盟を創り、FRBを創ったグローバリスト。革命的選挙で米国民軍に勝たせたストーリー。この発想が続いている。このシナリオに沿った出来事が起こっている。どうやってDSが支配しているか、新世界秩序をどう作るかが書かれている本。ハウス大佐はマルクスの直系でもある。」


「『アメリカ内戦革命の予言書』。内戦が歴史から消された。戦争とは大企業のためにやるもの。反ウォール街の軍人。国民の人気が高かった。アメリカを変えるには軍事力。軍事的な圧力が存在していることが政治を変える。退役軍人に呼び掛けた。1935年に発刊。」


「これで日本への憎しみが搔き立てられ、日米戦争が準備。彼がリーダーになって、国民を苦しめているルーズベルトに対して内戦を起こそうとした。バトラー、愛称はマーベリック。そのまま計画をやれば国民的リーダーになったが、背後にウォール街の後押しがあり、おかしいだろうと調べたらそうだった。ウォール街としてはニューディール政策という社会主義的政策のさらにその先、もっと統制をきかせろと迫ったところ、ルーズベルトは躊躇した。人気がない大統領だから代えようとした。気づいた彼は暴露して潰した。」


「これは新聞に残っている。NYタイムズ。全く消された事実。リアリティがあり、仕掛けようもあるのが米国の内戦。沖縄の基地の名称にも。『バトラー基地』。」


日本の芯はここにあり…仲小路彰と新しい世界秩序を主導する日本の歴史的使命

「こういう時こそ日本は芯がしっかりしなければならない。この構造に目覚めることが必要。では軸足は…。数万年の文化、魂、和、融合、その歴史の中に我々が依拠すべきものがある。大東亜戦争の終戦が契機で、現在の構図が築かれた。我々の足元は…?」


「仲小路彰(なかしょうじあきら、1901年~1984年)。昭和の天才。1984年まで存命。グローバリズム全体主義勢力が最も恐れた人物だった。大川周明×レオナルドダビンチのような人。世界を述べる大全集。日本政府の思想アドバイザー。戦後復興の方向も示した。」


「公職追放後、山中湖のほとりに住み、地球文化研究所。膨大な著作があっても書店に出ない。政財界の人間がアドバイスを求めに行った。著作は占領軍に没収され、歴史から消えた。戦後の保守政権の外交政策に隠然たる影響力。日本人に見せてはいけない良書をGHQは没収。文献は残っているが、ほっておくとなくなる。」


「グローバリズムは膨大な軍需生産物の消費のために多数の戦争を仕掛けた。日本は避けられなかった。大東亜戦争は日本が勝った。勝利感を国民によびかけねばならないと。整然とした終戦が大事。これからは核ミサイルの時代。日本の生きる道は、米ソ対立の背後に世界の金権力、米ソ対立の間に日本の立ち位置はあるはず。日本が魂を失わなければ。昭和20年7月に、そう喝破した。」


「八紘一宇を世界に広める余地が残っていると。偏狭なナショナリズムを超えて世界平和の象徴を人類は待ち受けていると。勇気がわく。そういう先人がいた。」


「天皇は純粋平和の象徴。偏狭な国体論から離れ、地球の平和。世界を日本的に染めていく。惟神の大道(かんながらのたいどう)。」


これはまさに参政党の主張と重なります。仲小路氏が彼の言わんとすることを実現しようとするのが参政党なのかもしれません…。「仲小路氏は世界水準でトップだった。だから非常に恐れられていた。『日本再生プラン』。日本精神の維持発展。グローバリズムという言葉を米国に対して発信した。だが、受け取った米側は別のグローバリズムだった。」


「大東亜戦争は人類の解放のために自らを犠牲にした闘い。戦争の目的は達成された。山本五十六はスパイだった。西に行けば勝てる戦争、それが突如逆方向に。日本は間違った戦略で負けた。米国は200年で没落すると。いま末期的症状。日本は世界の先頭に立ち得る。天皇はその象徴。」


「この思想空間を壊すためのWGIP、それが最近、効いてきた。あのトインビーも仲小路に会いに来た。日本はアジアを解放したと言っていた人。貫くのはグローバリズム。それは脱少数者支配、今のグローバリズムは少数者支配。融合であり、和、八紘一宇。」


「今の構図をぶっ壊して何を創るか。日本が新秩序を創る。佐藤栄作がノーベル賞をとったのは仲小路氏のおかげ。米ソ冷戦が終結したあとも、破壊的なことが起きると。パックスアメリカなどではないと、彼は言っていた。悪しきグローバリズムだと。」


「それを阻止するために地球規模の文明が必要だ、それが新グローバリズム。各国の伝統が咲き乱れる地球。英米の色で埋め尽くされるのではない。旧グローバリズムは『花』という抽象物で埋めようとしている。『世界市民』という抽象物で。それにはタネがない。抽象物に追われると人類は滅亡する、花とは、国、地域、男女の区別。そこにこそ、花を咲かせるタネがある。」

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