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  • 執筆者の写真松田学

地球環境も健康も経済も、対症療法ではなくトータルな循環の中に解決がある~まずは今夏の酷暑の克服から~

多くの方が経験したことのない酷暑が続いていますが、どうお過ごしでしょうか。この暑さ、なんとかしてほしいと思っても、CO2排出量の増加による温暖化が原因ならば、いくら懸命にカーボンニュートラルに取り組んでも、それが地球の温度にわずかでも影響を与えるのは50年後。いま生きている人たちを熱中症などから守るには何の役にも立ちません。ただ、日本近海の黒潮の攪拌や、アスファルトへの散水だけで相当違ってくるようです。


物事を表面の現象ではなく、トータルな循環として捉えると見えないものが見えてくることがよくあります。新型コロナワ●もスパイクたんぱくを合成させて血中抗体を上げるという画期的な発明だとされてきましたが、それはその部分だけでみればそうなのでしょう。実は、このワ●接種が人間の持つ自然免疫力を低下させることがわかってきました。免疫もトータルな循環の中で考えれば、感染によって自然に形成される免疫こそが有効。


最近、松田プランについて教えてほしいと言われる機会が増えましたが、ある人に言わせれば、本プランはスケールがあまりに大きいため、すぐに理解できる人は限られているとのこと。確かに、日銀保有国債を政府発行デジタル円で償還し、これを日銀→銀行を通じて国民が両替で取得するだけなら、全体としてのマネーの量は増えません。


この点を「積極財政ではない」と批判する人がいるのですが、国債が将来、デジタル円というおカネ(法定通貨の一つ)に変わるのであれば、現状で十分な積極財政に転換できないほぼ唯一の理由である「歯止めなき国債累増」に出口ができます。財務省も日銀もマーケットも国債発行によるマネー増大に反対できなくなります。


これをトータルな資金循環の中で位置づければ、日本は30年以上にわたり対外純資産残高世界一の国。これは富の源泉となるマネーが世界にまわり、国内よりも世界を豊かにする方に運用されている度合いが世界一であることを示すものです。上記により国債残高が減って将来の国債の金利上昇や償還の問題が大きく軽減されるなら、積極財政によって国内でのおカネの流れを増強することがマクロ経済的にはバランスすることになります。


さらに、デジタル円の流通基盤はブロックチェーンですから、これを国産で自律分散型のWEB3.0により共通基盤として整備すれば、あらゆるブロックチェーンコミュニティをこの上に乗せることで様々な価値の創造、共鳴のコミュニティが多種多様なトークンの発行で成り立つことになる。そこには、20世紀までの競争による成長パラダイムではなく、人々の共鳴による協働、協調の論理の社会が百花繚乱の如く花開く。まさに八紘為宇の日本の国柄に即した「大調和」という新しい文明の在り方を日本がリードすることにつながる。


そして、自律分散型で改ざん不可能なWEB3.0を国民が直接向き合う情報基盤としてしまえば、これを完全な情報セキュリティ技術と組み合わせることで、現在は国民の不信が高まっているマイナンバーをもここに乗せ、国民自らが監視できる安全安心な情報基盤が生まれる。そうなれば、政府がマイナンバーで管理する莫大な個人情報ビッグデータを、デジタル円保有者に対するプッシュ型サービスなどの情報機能と組み合わせられる。


そこで、その利便性に惹かれる多くの国民がデジタル円を両替で取得するようになり、日銀保有国債→デジタル円への転換が大規模に進み、政府の借金は国民が使えるおカネとして流通するとともに、政府の借金だけでなく、日銀のバランスシートも大きく縮小するので、日銀はもっと国債購入を増やし続けることができる。


(今般の日銀によるイールドカーブコントロールにおける金利上限引き上げ措置も、長期金利が上限に張り付くと無限の国債購入を強いられることを日銀が極度に恐れたことが背景にあります。日銀のバランスシートが無限に拡大していく状況をなんとか回避したい。それが日銀の行動原理。)


このような日本の国家の在り方に関する思想にまで広がる松田プランを少しでも実感的に理解できるようにするためには、まずはトークンエコノミーの実例を各地方で創っていくことが大事です。先週8月5日の午後は、私が主催する新・日本経済塾第Ⅲ期でした。


この日は、ブロックチェーンの国内共通基盤「シンボル」上で実際にトークンを発行し、交換してみることでトークンエコノミーをまずは体感していただくハンズオン講座の最終日。最初はポイントから始めていただいてもいいので、早く地域通貨に向けた具体的な取り組みが各地で動き出してほしいものです。ここで大事なことは仮想通貨の発想から脱すること。


ブロックチェーンは社会実装してこそ新たな価値を生み出すものです。トークンは、そのもとに価値を移転する手段にすぎません。それぞれの地域などでどんな価値を社会に提供し、価値を組み立てるのか。そこからです。金利に支配されることのない、自由な「未来のおカネを」。シンボル上でなら簡単な手続きで多種多様なブロックチェーンコミュニティを花開かせることができます。


今期の参加者は地方議員2名も含め、参政党関係者が中心でした。具体的にこういうことを進めてみたい…そんな提案や議論も次々と出ました。世界に大調和を生む。その理念を身近な共鳴の輪の構築から始めたいと思います。


以上は、トータルな循環として物事を考える大切さをおカネの事例で述べたものですが、地球や自然環境、あるいは人体もそうであることを科学者の立場から武田邦彦先生が過日、松田政策研究所生配信番組で語りました。以下、ご紹介したいと思います。


●何か気候がおかしい、これって何なのか?酷暑対策は?線状降水帯は?

まず、武田先生は現在の酷暑の問題について次のように述べています…「地球温暖化、CO2が温暖化の原因でないとは言わない。水蒸気、太陽光、宇宙線…いろいろと温暖化の原因がある。かつては、どんなに暑くても脱炭素のためにクーラーの使用を制限せよという時代があった。自分は、CO2問題とはタイムスパンが全然違うのでクーラーを使用すべきだと言っていたが、そう言ったらバッシングされた。」


「それでは、いま生きている人間は熱中症になる。CO2の削減で暑さを止めようとしたら50年かかる。いまはクーラーつけてくださいと言った。その後、2年かけて世の中がそこまで変わった。将来の地球環境を守る一方で、生きている間の被害を防ぐことが必要だ。」


「日本は黒潮で温まる。これで33度まで温まる。別途、都市化でさらに気温が上がっている。まずは黒潮を冷やすしかない。5度下げられる。冷たい海水が熱い海水の下に存在する。比重の原理でそうなる。ならば、海を攪拌すればいい。温めるエネルギーの何百分の一のエネルギーでできる。今でも700m下から海水を引きあげている、200mの下でよい。」


「もう一つは都市計画の不十分さだ。舗装で気化熱が出ている。熱いとだけ言っていないで簡単な対策を。黒潮のほうは海を冷やすわけではない。単なる攪拌だ。」


「平安時代のほうが暑かった。カーブでいえば200年上がる。ほっとくと、どんどん暑くなる局面にある。温暖化は我々が生きている間に冷やしてくれ。それが科学者の役割。」


「いま温暖化によって雨量が増えているというのはウソ。データをみると線状降水帯は過剰報道だし、それによる鉄道ストップなどの対応は過剰反応だ。その際の基準がおかしい。昔からしょっちゅう線状降水帯は起こっていたが、地球温暖化、SDGsが言われるようになってから意識され始めた。これはマスコミ用語だ。みんなが線状降水帯でなぜ新幹線をとめないのかと言うからとめている。」


「原発はCO2を出さないとされているが、これもウソ。発電所を造るコークス、セメントなど、それぞれの業界にCO2排出をつけているだけ。1KW発電量当たりのCO2排出量はトータルでみると、火力発電所より原発のほうがCO2は多い。ウランを濃縮するときにもCO2をたくさん出している。」


●食料自給率は日本食で上げられる。エネルギー安全保障は?

地球環境の次は、最近、多くの人々が意識するようになった食料安全保障の問題ですが…「ウクライナ戦争の最大のメリットはみんなが食料自給率を上げねばと思うようになったこと。日本人で糖尿病が増えたのは、お米を減らして肉と油が増えたから。カロリーは何を食べても同じ。なのに、コメを食べると糖尿病になるとウソを言った。ご飯を食べたほうが消化がゆるやかだから、血中の分泌が抑えられる。これが日本人の糖尿病を抑えていた。大事なのは過剰カロリーの抑制。」


「肉類に使う穀類の飼料は莫大。肉を少し減らしてコメを増やすと自給率が上がる。お米はタンパク質が豊富だが、小麦には少ない。だから西洋人はパンだけでなく肉を食べるが、日本人は梅干し弁当だけでも生きてこられた。日本人はお米を食べるだけでたんぱく質がとれる。米食回帰で自給率問題は解決する。コメ作りは労力も少ない。これだけで自給率は20%上がり、60%にはなる。」


「江戸時代、人間が具合が悪くなるものは食べないとされた。魚、鳥、ウサギがよいとなった。貝原益軒の書物に書いてある。人間に近いものはダメ。自分の遺伝子から遠いもの。共食いに近いものはダメ。しかし、昆虫はダメ。構造的に人間に近いものでないと。」


「真ん中に筋肉と脂肪がある構造の生物であることが条件。昆虫は体の外側に殻、中空ができてそこに細菌が山ほど入っている。人間の体をつくるために食べるのだから、人間の体の構造に近いものがよいとなる。」


食料問題とともにウクライナ戦争が引き起こしたエネルギー問題については…「日本の国益からいえばウクライナは遠すぎて、どっちを応援してもよい。もともと同じ国の中での内戦のようなもの。石油も天然ガスも今はロシアからの日本への輸入が半減した。」


「米国には付き合うとしても、日本はロシアの隣国である。インドが両方を天秤にかけている。最近、中東の力が伸びてきた。アラブが一体化しつつある。昔からアラブは親日だった。アラブとロシアときちんとやっていれば日本のエネルギーは問題ない。」


「エリザベス女王の葬儀にアフリカ諸国の半分しか行かなかった。あれだけ植民地としていじめたのにと。そういうことが言えるようになるところまで、新興国途上国の経済力が増した。従来の欧州秩序に彼らは異論を唱えだしている。今やG7の経済規模は世界の4割以下まで落ち込んでいる。先進国ではマンネリ化した産業を発展途上国が担うようになった。先進国が担う高付加価値の部分は経済成長力が弱い。」


「生活もよくなっている。弾みがついている。全体的なGDPが上がる。成長カーブは先進国より急になる。そして、かつての奴隷貿易の傷が今、噴出している。キャンセルカルチャーに…。世界の秩序が変わろうとしている。G7秩序のほうばかり向いていると日本の総合安全保障は確保できなくなる。」


●人体をトータルに見れば…遺伝子組み換え、ワ●、LGBT問題への視角

近年、食料については遺伝子組み換え、新型コロナには遺伝子ワ●と、ゲノム技術の進歩が様々な面でインパクトを与えるようになっていますが…「遺伝子組み換えは、同じく、結果として遺伝子が組み替えられる品種改良と原理的には同じだとモンサントは言うが、騙されてはいけない。遺伝子組み換えは部分だけを変えている。トータルに自然の中で変わるのが正しい。人間の体もそうだ。複雑系である。」


「ワ●ではなく自然免疫が本物の免疫だ。トータルで人体に変化を起こすからである。あまりに部分的なところでレポートが出されるようになっている。人間そのものがトータルに進化している。ものの見方がきちんとしていないと騙される。ワ●で騙されているのはそれである。自然の摂理の中で複雑系が存在する。医学もトータルで治そうとしていない。ウイルスは部分に過ぎないし、人体に不可欠。そこをなくすと人間そのものが死ぬ。」


「実は、LGBT問題も遺伝子が影響している。男性ホルモン、女性ホルモン側で異常になると遺伝子異常が起きる。栄養で変わるのがテストステロンとエストロゲン。とりすぎると性的な異常が出てくる。乳製品をたくさんとるとエストロゲンで異常になる。」


「これは第二次大戦の頃に東大の先生がきちんと研究したこと。今まで言われなかったのは乳製品の業界側からの圧力か。乳製品のとり方でLGBTはがたっと減る。LGBTの人々は皆、つらい人生を送っている。LGBTそのものの数が減った方が人権も守れる。」


「民族性からみても、日本人は乳製品はダメ。鎌倉初期まで日本では結構、乳製品をとっていた。それが平安の頃に日本人に合わないとされた。そこで大豆系の植物タンパクに変わった。乳製品と乳がんの発生は相関関係が明白だ。白人の女性に多い。」


●科学とモラル

「NHKがひどい報道をした。新型コロナワ●で亡くなって悲嘆に暮れている家族をインタビューしてコロナウイルスで死んだと報道した。テレビ局の上層部は政府が右といえば右だが、もう一つ、テレビの人はだんだんおかしくなる。少しずつウソをつくようになる。ワ●で死んでもウイルスで死んだにしてしまえばいいと。人間はウソをつきたくなるもの。テレビ界独特のカルチャー、それで世間常識が創られている。」


「そもそも科学は人間を幸せにしていない。逆に、科学の発展が人間を滅ぼす方向に向かっている。戦場の兵士は、最初は人を殺すとうなされる。機関銃が入ると人を殺すことが平気になる。科学の進歩が人間の心を奪っている。戦闘機だと、下で死んでいるのが見えない。無差別爆撃では人が見えない。さらに原爆は戦争ではなく、虐殺。」


「そうしてだんだん麻痺してくる。やがて、逃げる子供まで飛行機から撃つようになる。生物化学兵器も使っているうちに麻痺していく。」


「DNAをコントロールできるようになると、それを試したくなる。科学には魔物が潜んでいる。本来は人間を幸せにするものなのに。そうした兵器を禁止する条約でも創るべきだ。最初は女の子を殺してはいけないと思っても、そのうち平気になる。兵隊を殺す兵器以外は禁止にすべきだろう。」


「科学者は力がある。言ったこととやることは常に一致していなければならないはずだ。医者もそうだ。人の命に関係ある人は、そうでないといけない。科学はウソついたら必ずばれる。政治はその精神でやらなければいけない。」


…以上、もともと自然の循環の中で幸福に生きてきた人類が、グローバルな利権と結びついた科学の力でどんどん不幸にされている図式を武田先生は喝破しているのだと思います。科学であれ何であれ、およそプロフェッショナルと呼ばれる人々に問われているのは、人間を幸福にするために自らの力をどう使うかということ。そのためにはまず、人間として正直であることにプロとしての矜持を求めなければならないのでしょう。


少なくとも日本人として考えれば、問題の解決をSDGsやゲノムといった部分的な対症療法的なソリューションではなく、日本を取り巻く自然環境の特性、そのもとで育まれてきた健康の在り方や国柄に即して、トータルな循環の中で解決策を見出す営みが必要なはずです。恐らくそれは、各分野で確立している利権や、それによってメディアを通じて形成されてきた社会通念を打破しなければ不可能なこと。


武田先生が述べたことを国家レベルでエビデンスを集めて本格的に研究を進め、国民本位のソリューションに結び付けていく。これが、あらゆる利権から自由で、国民とともに物事を根本から学ぼうとする参政党の国政政党としての役割なのかもしれません。

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