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国際社会からも、目覚めよと呼ぶ声が聞こえ~G7で始まる歴史認識正常化プロセスと男系皇統~

執筆者の写真: 松田学松田学

英国でG7首脳会議が開催されましたが、国際社会ではワクチンを打たない自由がどんどん制約されています。全世界の成人の8割接種をめざす…。夏の観光需要に向けてワクチンパスポートのほうも準備着々。世界中から裏情報が入る某国際実業家が困っています。これだけ報道されざる犠牲者が出ているのに、打たないと海外で仕事ができなくなる…?


それにしても、先日の国会での党首討論、国民の命か五輪かなどとあまり意味のなさそうな議論が繰り返されていましたが、総理と官房長官ぐらいは私から献本した本を読んでほしいもの。お読みになっても、「コロナ脳」の世の中では何もできないことは分かっていますが、不毛な議論を終わらせるためには野党党首たちにも送ったほうがよい?先日、国民民主党の玉木代表に「どの政党も『ゼロコロナ神話』のようですので」と申し上げつつお渡ししたところ、「うちは違う。PCRもまったくおかしい。」…井上正康先生との共著「新型コロナが本当にこわくなくなる本」、おかげさまで何度も重版を重ねています。


「専門家」の2文字目と3文字目の間に「バ」が入るそうですが、決して「専門家」ではない私が、最近ではまるでコロナの伝道者のようです。いつまで経っても、この話題、正しい知識が国民に共有されていないため、取り上げるテーマが尽きません。


ただ、今回のG7サミットでは、コロナよりも、G7全体の地政学が北京を対象とする動きへと大きく転換していることのほうを日本人はより強く認識すべきでしょう。西村幸祐氏と二度にわたり、安全保障のレジームチェンジを軸とした対談をいたしましたが、その内容の重大性にも関わらず、視聴数が意外と少ないことに、西村氏も首をかしげています。日本人はこういうことに関心がないのか…?


皇位継承に関する有識者会議がヒヤリングを行っていますが、未だに女系天皇を容認する「有識者」が結構いるようです。新型コロナもそうですが、日本の「専門家」は本当に何をやっているのか。こちらの専門家にも「バ」が入る方がいるようです。


太古と同じ時空を伊勢神宮で共有する世界唯一の国において、天皇は定義からして万世一系の男系、国家の根本を否定して日本を日本でなくする議論が平気で横行していること自体に、国の存亡にかかわる危機が表徴されているようにみえます。日本人は決して「バ」が入るような国民ではないはず。正しい知識から遮断されているだけ。


新型コロナもそうです。マスメディアを異常に信じる日本人にとって、自由主義と全体主義を分断している「東京の壁」は、かつてのベルリンの壁よりも厚いのかもしれません。


子どもたちだけには打たせない…日本人には「ワクチン免除パスポート」を

まずはいつものようにコロナの話題から…。テレビでニュースをみると、少し前までは「感染者数が…」、これは相変わらずですが、最近は「接種が…」。ウイルスがここまで世界中に広がってしまうと、変異に順番に身をさらして人々が免疫力の訓練をすることで平衡状態が達せられないと、コロナ禍は「収束」しないはず。まだ正体がよくわかっていない流行初期の段階から、頭が切り替わっていないようです。


メディアも医師会も「専門家」たちも、「こわい、こわい」、「うつる、うつる」、「逼迫、逼迫」と人々の不安を煽り、ワクチンへと駆り立て、いまやワクチンは社会規範にすらなってしまいました。集団接種にパスポート、打たない人はまるで村八分…本来は個人の選択だったのが、いつの間にか事実上の強制に…。「もう世界の常識だよ」…我れ先に、と駆り立てられている人々の間で、反対派はカルト集団?のような扱いに。


ちなみに、私は「打て」とも「打つな」とも言っていません。私が言っているのは「打たせるな」です。大事なことは、ワクチンで懸念される後遺症と、新型コロナ感染による重症化という二つのリスクについて、両者を比較衡量してみると自分の場合はどうなのかを判断できる材料を、できる限り国民に開示し、共有すること。その上で、打つかどうかの選択の自由を最大限確保することを基本原則として徹底すべきでしょう。


そして、そのなかで、今後、より長い人生を生きる若い世代や子供たちの場合は、将来的に後遺症が発生するリスクが、新型コロナ感染による重症化リスクを上回るのですから、「打たせるな」。百歩譲って、ワクチンをもって集団免疫達成という目的を達成する手段だと考えるとしても、高齢世代や基礎疾患を持つ方々、その他、どうしても打たねばならない事情のある方々が自らの選択で打てば十分、その目的は達せられるはずです。そもそも日本人は欧米とは免疫状態が大きく違いますから、打てば免疫過剰の問題も出てきます。


BBCが6月10日に報じたところによると、G7諸国では昨年は平年に比べた死者数の増加率、いわゆる超過死亡率が米国+20.2%、英国+19.6%、イタリア+17%、フランス+10.2%、カナダ+5.1%、ドイツ+4.9%に対し、日本のみがマイナスで▲1.4%。これについて、日本は緊急事態宣言をやり過ぎだと受け取る方がいますが、少し違います。


これは、インフルエンザよりも感染力が強い新型コロナが先に細胞に入り、インフルウイルスが細胞に入れなくなるという「ウイルス干渉」によるもの。これでインフル患者が激減しています。新型コロナに対してはすでにワクチンを打ったのと同様の免疫状態が早くから達成されていた日本では、新型コロナの死者数(そもそもかなりの過剰カウントになっています)が例年のインフルを原因とする死者数を下回る水準にとどまり、その差し引きで、まさに新型コロナが流行ったおかげで、全体の死者数が減ったものです。


ですから、日本がG7でも国際社会に向けて強く提唱すべきだったのは、「ワクチン不要パスポート」。もういい加減にメディアも「専門家」も、日本の集団免疫状態と「ウイルス干渉」を表から認め、日本人の場合は近く開発される「スパイク抗体検査キット」をもってワクチン接種済みと同様の状態にあると証明するという意味でのパスポートを提唱すべきでしょう。これぞ日本の専門家の最大の使命。これをやれば「バ」が取れると思います。


これからがある若者たちに接するたびに、この子たちの未来を私たちが「打たせろ」で潰してはいけない、日本民族を生き延びさせなければならないという思いを強くします。


「日本よ、目覚めよ」国際社会からの声にも目覚めぬ日本国民

日本民族の生存に関わるもう一つの重要問題が軍事面での安全保障ですが、4月の日米首脳会談での「自由で開かれたインド太平洋」、「クアッド(日米豪印)」、「台湾海峡」、「日本独自の防衛力強化」といったキーワードだけで、日本の防衛力がもはや日本一国のみのためのものではなくなったのは自明でしょう。日本の国防は新たな次元に移行しました。


東シナ海に英仏独軍が自らの意思で来て、インド太平洋を欧州にとっての地政学的戦略の中核に置き、中国に対峙する。その延長上に今回のG7首脳会議が位置づけられます。先般のジャンヌダルク寄港時に九州の陸上で行われた日米仏の合同演習は何も驚くようなことではありません。かつて日本がアジアの植民地から追い出した欧州がアジアに戻って日本と一緒に戦おうとしています。米英が日本と戦った第二次世界大戦は過ちだった…。


米ソ冷戦時代は西ドイツがヨーロッパ最前線でした。そこには中距離核弾道ミサイルが配備されました。米中新冷戦の時代においては日本がアジア最前線になり、当時の西ドイツと同じ状況になる。そして、独自の核戦略の構築まで国際社会から迫られることになる。


日本の国防力はインド太平洋全体のためのものになり、日本が世界の安全保障で有為の国であってくれないと国際社会にとって迷惑ですらある…。この必然的な流れをメディアは報じず、日本国民はほとんど自覚していません。かつてのベルリンの壁は、見えない「東京の壁」に…。壁の東側には共同や朝日に代表される(反日左翼)メディアがある。


「日本よ、目覚めよ!!」、「憲法を改正せよ」…オーストラリアの元政治家から真摯な声が届いています。松田政策研究所ニコニコ生放送で月二回、私との対談を発信している山岡鉄秀氏の働きかけで、3A(安倍、麻生、甘利)が動きました。トムソン著「世界の未来は日本にかかっている」を持参して、山岡氏がトムソン氏を安倍前総理に引き合わせたことで、あの半導体だけでなく、日豪の議連にも3Aが最高顧問に就任。


日本が集団的自衛権を行使する相手は米国だけではなく、いまや豪州もそうです。事実上の同盟国。クアッドの提唱者として、安倍前総理には強い思い入れがあるのでしょう。

こうした客観情勢にも関わらず、日本人にとって自国の安全保障はまるで他人事のようです…。以下、松田政策研究所Chでの西村幸祐氏との二回目の対談内容をご紹介します。


メモリアルデイに戦没者を讃える米国人と電車内でシルバーシートも守らない日本人

この対談は、カマラ・ハリス副大統領の不謹慎発言に対する米国民の反応が、私たち日本人に対して何を示唆するかという論点から始まりました。ハリス発言とは、5月30日のツィート「長い週末を楽しもう」…。翌5月31日は、すべての戦没者を追憶し、アーリントンを訪れる日である毎年5月最後の月曜日。その日は休日になり、長い週末になります。


このツイートに対する批判が国民から党派を超えて殺到しました。「メモリアルデイに対する言葉がない、単に週末を楽しもうなんて、国のために亡くなった兵士たちのことをどう考えるのか」。自分の家族の写真を載せ、祖父はどこで戦死したといったツイートが米国民の間で飛び交いました。特に対日戦争が米国史の中で最も死者が多く、厳しい戦争でした。特攻攻撃で精神に異常をきたした兵士も多かったそうです。


当日はハリスもアーリントンに行くメッセージを入れましたが、わざとらしい…と。大炎上で収拾がつかない、それが米国では話題になりました。犠牲になった兵士たちの海葬で、何人も並べてこれから海に流す、そういう写真がツイートされ、「こういう数多くの犠牲の上に今の我々がある」と。それに米国人から多くの賛同のリツィート…。


米国はもう終わった、米国の民主主義は危機だと言われますが、それでも米国には、強い復元力があり、常識をもっている人々がたくさんいる、だから、BLMは非常識だと攻撃され、トランプに対する支持がある、そこにはコモンセンスがある…。


それにひきかえ、日本はどうか。ハリスが非難を浴びているのに、日本の政治家はほとんどハリスと同じです。尾辻さんが先頭になって「靖国参拝する議員の会」ができること自体がおかしい。それではシルバーシートと同じ。普通なら全席がそうでなければならないはず。


日本人のモラルがおかしい、しかも、電車ではシルバーシートも守られていない。


ウズベキスタンの地下鉄では、少し年配の人たちが乗ってくると、皆が率先して席を立ち、どんどん座らせる。これは日本がタシケントに残した遺産か…。シベリアに強制連行された日本兵がウズベキスタンに強制移送されて強制労働に従事し、建造物などを遺し、ウズベキスタン人たちの誇りになっているそうです。日本は自らの歴史を卑下していますが、それゆえに安全保障の感覚がないのかもしれません。


国際社会で徐々に日本の歴史認識修正の動きが…

ただ、日本=戦争犯罪国との歴史観を修正する動きが、欧米の学者たちから出てくるかもしれません。歴史とは利用されるもの。クローチェが「あらゆる歴史が現代史である」、と喝破したとおり、常に書き換えられるのが歴史です。現在では、世界は明らかに北京に向かって動いています。英国、フランス、ドイツも東シナ海に…これからG7が、どう歴史をもっていこうとしているのか…。


武漢のウイルス研究所に対する最近の報道ぶりは、その一つの事例かもしれません。「新型コロナウイルスとは人工兵器である」…これは、これまでフェイスブックでは削除され、ジャーナリズムも取り上げなかったものです。昨年の大統領選挙が大詰めに向かっていくなかで、情報統制がなされていました。それはトランプが言っていたことであり、トランプを落とすことが目的。ファクトチェックのサイトがあり、昨年の夏から登場していた「意図的に人工ウイルスを世界に撒いた」との学者の発言をネイチャー誌などがフェイクだと否定、結果としてあらゆるSNSからから消されることになりました。


それが、この5月に理由も言わずに復活。そこで、フェイスブックも武漢ウイルスのことを載せるようになり、普通のメディアにも載るようになったもの。世界で起こっていることも、誰かによる恣意的な判断によって報道されたりされなかったりするようです。史実というものも何らかの思惑で史実になったりならなかったりすると考えるべきでしょう。


第二次大戦で米国が参戦したのも、真珠湾を日本が攻撃したからだというのが史実とされてきましたが、実際は、日本に攻撃させたもの。それはルーズベルトが不況からの脱出のためのニューディールで債務が膨らんだ苦境のなかで、公共事業として戦争が必要だと判断したものでした。「戦争しない」としてフーバーに勝った手前、参戦する大義が必要でした。フーバーがそう書いており、米国でも歴史家が書くようになっているようです。


こうした史観をG7の首脳たちが採用する可能性がある…。第二次大戦の相手はソ連であり、コミンテルンが対象でしたが、21世紀は北京です。これはソ連よりはるかに強大であり、経済は資本主義を取り入れており、国家社会主義でナチスに似ています。


第二次大戦で最もトクしたのはソ連と中国共産党でした。大戦後、国民党と共産党との内戦で蒋介石が破れて台湾に逃げましたが、米国は援助せず、コミュニストチャイナができることを望んだわけです。他方で、英国が覇権国家から凋落し、大戦中に米国は、ブレトンウッズ会議で基軸通貨をポンドから米ドルに変えました。英国の著しい没落という形で、米国も別の意味でトクをしました。そして国連の戦勝国秩序ができました。


主敵がコミュニストチャイナになった現在、いよいよ、この秩序を変えなければならなくなっています。そうであるがゆえに、インド太平洋に関心が移ってきています。日本がかつてのベルリンに代わって最前線になった今や、憲法改正を審議しない日本の国会議員は何の役割も果たしていない「総カマラ・ハリス状態」だともいえます。


過去の戦争で亡くなった人は、追悼以前に讃えることが大事。我々を支えてくれた英雄だと…。靖国参拝も、かわいそうな人たちを…ではありません。それではGHQ支配です。あなたたちは偉かった…それが世界の常識です。そのようなことを改めて米国から教えられているのは、悔しいことではないでしょうか。


●小室問題で女系天皇論は否定される…世界唯一、伊勢神宮にみる日本の価値

もう一つ、歴史の書き変えによって私たち日本人が気付かなくなっているのが、日本の皇統の価値。逆に、その価値を思い起こさせてくれるのが、小室さん問題かもしれません。これを見ればすぐにわかります。皇室が大事と思うなら、小室氏に乗っ取られたくないはず。なぜ二千年、皇統が乗っ取られなかったのか、よく考えてほしいものです。


かつて、女性天皇に取り入った男がいました。奈良時代の弓削道鏡です。天皇から寵愛を受け、自分が天皇になろうとしたお坊さんでした。そのような人が力をふるうようになり、危機が起きると色々な人が動きます。和気清麻呂が現れて宇佐八幡で神託を受け、道鏡はダメと神から託された証があるとして排斥しました。乗っ取られる寸前でした。


小室氏を道鏡に、内親王を女性天皇に置き換えてみればよいでしょう。女性天皇は、男子がいないときのつなぎとしていただけで、皆、独身。結婚すると女系ができてしまうからです。こうして、女系ができることを防いできました。


女系を辿ると、皇室の先祖に行き着きません。男系なら行き着きます。男系が受け継ぐy染色体は、地球上の様々な人種の遺伝子構造を、どのような要素が多いかで見分ける方法として、生物学でも用いられています。先祖に遡れなくなると、どうなるか。


皇室が伊勢神宮にお参りするのは先祖にお参りするものですが、そこには天照大神がまつられていて、その子が神武天皇。先祖の所に行くことが皇室にとって重要な行事ですが、皇室のみが入れる部屋があり、女系天皇になると、天照大神とは縁のない人だとして伊勢神宮から参拝を拒否される可能性があるそうです。これでは天皇の役割も果たせません。


伊勢神宮には再帰性と永遠性があります。20年ごとに壊して建て直して…これが千年以上続いています。欧米人からは信じられないことでしょう。それが日本を日本あらしめるもの。常若(とこわか)が伊勢神宮の代名詞となっています。20年経つと、新しい檜で新しい本殿に、同じ形で同じ技法で、千数百年前と同じ存在がそこに再起されています。建て直される瞬間に、出来たときの太古の瞬間にタイムワープする…。このことを日本人は理解していました。そこに天皇がおわします…このことが重要です。


戦後ゆがめられてきた認識が正常化されるプロセスに

世論調査では女系天皇を容認する意見が優勢ですが、そもそも世論調査は、やり方次第。特に、共同や朝日では誘導されがちです。小室が天皇?この小室問題で女系や女性宮家はあり得ないことがわかるはずのものですが、そもそも日本国民の多くが、上記の事実も、女系とは何なのかも知識として知りません。


令和の即位の礼を見た外国人が皆、二千年前から?と、びっくりしていました。そんな王室は世界のどこにもありません。それが日本です。伊勢神宮が造り直されるたびに、太古の日本が現出する。そういう時空の概念を日本人は持てる、それが私たちの強みです。それがなくなると、日本は日本でなくなります。


グローバリズムに対抗できる日本の根拠は皇室しかありません。そもそも天皇は定義すると、男系で継承される皇位にある方。それが定義です。女系天皇ということ自体、矛盾しており、存在しません。それは定義からして、天皇を否定することになります。


いま、戦後ゆがめられてきた認識の正常化のプロセスに入っています。まず、私たち日本人が何よりも、この現在の歴史的位相を認識することが、安全保障はもとより、コロナであれ五輪であれ、これからの経済成長の道を考える上でも、基本中の基本になるものではないでしょうか。


「東京の壁」の西側にいる松田政策研究所チャンネルとしては、日本における新しい時代認識の共有に向け、引き続き啓発活動に尽力してまいる所存です。


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