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  • 執筆者の写真松田学

保守の本質は参政党が掲げる「創憲」にある~「松田プラン」も評価していた安倍氏の遺志を継ぐ覚悟~

いまは日本全体が、当然にして起こる「第7波」でコロナのバカ騒ぎ再燃ですが、あの怒涛のような参院選に向けた数か月が過ぎて3週間、私のほうは落ち着きを取り戻しています。ただ、私が今回議席を獲得できなかったことで悔やまれるのは、何と言っても「松田プラン」の実現が遠のいたこと。これは本プランの提唱者であり、日本のデジタル基盤面で一定の役割を進めている私自身がバッヂをつけて、長年の信頼関係を築いてきた私の出身元の霞が関当局と静かに、かつ緊密に連携していかねば、なかなかできないことです。


中国はすでに、デジタル人民元を自らの影響力の強い国に普及させる動きを開始しています。事は急ぎます。たとえ日本の国益の実現が遅れても、いま、在野でできる準備には、全力をあげて取り組んでいく所存です。今般、全国各地を選挙で回って、松田プランへの有権者からの声を聴くと、やはりGAFAに支配されない独自の国産デジタル基盤の構築が決定的に重要。日本は全体主義の中国とは逆の論理である自律分散型WEB3.0のブロックチェーン共通基盤を早く構築することが喫緊の課題です。


私の社団DIPC(デジタルアイデンティティ推進コンソーシアム)は、既に稼働中の日本の某国産ブロックチェーン基盤の運営者と緊密に意見交換をしています。まずは、このブロックチェーン基盤のユースケースを、DIPCが実現するマイナンバーアプリの本人確認機能のスマホ装着と連携させて、民間主導でデファクトで拡大していく。いずれここに松田プランの政府発行デジタル円を乗せる。それはそんなに難しいことではないようです。


米国でも、共和党系が、グローバリズムのGAFAとは異なる独自のデジタル基盤の構築へと動き始めており、その関係者とも協議をしています。世界に急速に広がっているのが、反グローバリズムの流れ。これら勢力とデジタル基盤で連携をとっていくことが、日本では参政党の役割だと考えます。ナショナリズムと健全な民主主義を支える情報基盤の構築へと、DIPCと参政党が踏み込んでいくべく、これから色々なことを進めていきます。


他方で、私が参政党の代表としてよく訊かれるのは憲法のことです。憲法について参政党はなぜ「改憲」ではなく「創憲」なのか。そこで、どのような意味で「改憲」に反対し、どのような意味で「創憲」を進めようとしているのかを、党のHPで公表しました。


「創憲」といっても、どのような創憲を目指すのかが分からないと、「改憲反対勢力」と一緒にされて支持が離れかねないというご指摘もいただいています。そこで、①国の守りの強化、②国民の自由と権利の尊重、➂日本の国柄を反映した憲法、という三つの原則を示しました。この三原則に照らして、現行憲法も、自民党の改憲案とされているものも、十分ではなく、特に自民案には②に反しかねない内容(緊急事態条項)もあります。


ただ、日本の安全保障は喫緊の課題、何年もかけての国民的議論など間に合わない、9条についての具体案がない…そう言って離れる人もいるそうですが、国民的な議論を喚起する議論の過程で、何らかのたたき台を出さないと議論自体が進みません。それは、そう遠くない時期に、出すことになると思います。他方で、日本人自身の手で憲法を書く作業は確かに時間がかかります。時間軸を分けて議論を進めることになるでしょう。


さて、松田プランもそうですが、特に「創憲」に焦点を当てれば、故・安倍元総理と大変近い存在であるジャーナリストの山口敬之氏が、私、松田学こそが安倍氏の遺志を受け継ぐ存在であると明確に断言しておられます。なんと、この私が安倍氏の正当な後継者…!今回は、参院選の分析も含め、この山口氏の見解を以下、ご紹介したいと思います。


●参政党は3議席とるはずだった…定見なき岸田氏は保守派との関係で今後どう出るか~

「今回の参院選はリベラルも保守もピュアな人が悩み続けた選挙だった。立民がこんな状態で、保守も岸田政権には強い不満だが、ほかに託せる政党がなかなかない。維新も国民民主もすっきりしない。本来、自民は200万票減るところだった。毅然と日本を守る意思がない岸田氏。恐らく参政党は300万プラスα取るとみていた。150万ぐらいは自民に今回入れない、その過半が参政党に向かうとみていた。それがそこに安倍氏暗殺。自民を背負っていた安倍氏があんな目に。そこで同情票が自民に流れて自民が予想外に勝った。」


「安倍さんが撃たれる前の岸田さんなら、国葬のような決断はあり得なかった。そんな決断力のない人。覚醒した?まだわからない。いままでの優柔不断で財務省寄りで、その価値観では国葬の決断は無理。安倍さんの国家像を岸田氏が本当に引き継ぐかは、まもなく行われる人事を見ないとわからない。高市、岸を続投させるか。今後の岸田政治がこの人事で分かる。彼らは安倍さんが健在なら更迭されていたはず。岩盤保守層は安倍さんに任せ、清和会は岸田政権を支持していたから、岸田さんはリベラルでいられた。この人たちを敵にすると政権崩壊。彼らのほうを自らが向かざるを得なくなっている。」


「ただ、岸田さんという人は安全保障について定見がないのは今後も直らない。今までは非安倍を徹底してきた。メディアに叩かれてきた安倍・菅と逆のことをしていれば支持率が維持できるからだ。そして、官僚の言うことを聴き、ホワイトハウスの言うことはそのままやる。第一次安倍政権が終わり福田政権になったときに、メディアからの批判はぴったりと止まったことを見ている。これが、非安倍のあと、どう出てくるかまだ見えない。」


「岸田氏は財政規律と増税だけは譲っていない。選挙で蓋をしていただけ。今後は定見がないなら、非安倍ではダメなら、自らの国家像が問われる。これまでは国益を失うと、安倍さんが許さなかった。安倍氏亡きあと、自ら毅然とした選択をできるのか。安倍イズムを継承できるのは、高市、岸、萩生田、この3人しかいない。彼らをどう処遇するのか。処遇できないなら保守継承にはならない。」


「ただ、財政政策はごまかせない。はっきりした組織が自民党内に二つできている。両立できない。国葬のあとの早期の衆院解散は、増税をするなら、やるだろう。増税をあきらめるなら、やらない。選挙では増税を旗頭には掲げないが、成長と分配とか、国際的に信頼される財政などというレトリックを使うのではないか。」


「日本にこれだけの首脳が集まる機会は金輪際ない。国葬は安倍さんからプレゼントされた岸田さんの晴れ舞台だ。政権のピーク。9月27日の国葬の日程は解散も視野に入った日程だろう。10月解散はものすごく確率が高い。安倍さんのレガシーは表裏で岸田さんにとっての重石でもある。解散を打って勝てば、レガシーという名のくびきから解き放たれるとみる向きが永田町には多い。解散のベストタイミングは国葬直後。」


●安倍イズムを継ぐ参政党の前代未聞…その伸長を恐れた勢力が組織的に誹謗中傷~

「参政党は、現職ゼロで大きな支持基盤もない状態で、結果として3.3%の得票率となったのは前代未聞のことだった。心ある有権者が自民党など既成政党に不満なので、新しい風を、特に保守的な人たちが選んだ。得票率は6%行く、300万票プラスαとみていた。それが176万票だったのは、様々な要因があったが…。これから、もっとうねりを創っていける。よりクリアーな路線を出していけば、次回は300万プラスα行ける。ただ、『日本を守る』ということから外れると勢いを失うかもしれない。」


「財政金融政策もそうだが、参政党は安倍イズムを引き継いでいる。安倍氏は亡くなる前々日に、参政党って勢いあるよねと言っておられた。自分の街宣の前後に異様な盛り上がりだったからだろう。まともな保守の塊ができるなら、こんなにいいことはないという意味でおっしゃっておられた。」


「参政党は攻撃も受けた。それは組織的かつ戦略的攻撃だった。参政党が伸びることで割を食う勢力によるもの。オレンジ色の街宣はスゴイ、投票日までにできることはないか、敵側はそう考えた。維新がいちばん激しく動いた。上海電力の話をしていたのは、自民党でも松川るい氏以外は限られていた。参政党か維新かで悩んだ有権者は少なからずいた。」


「憲法改正について、改憲勢力かどうかで、賛成、反対の政党という分け方をしているメディアがあった。条項を組み替えるという改憲に対して、一から変える、これを『改正』に入れないメディアがあり、参政党は改憲に反対だ、保守政党ではないという三段論法の展開をしている人たちがいた。参政党は改憲よりももっと保守的な立場なのに、割を食っていた。参政党を貶めたい、『似非保守』とのレッテルを貼りたい。枝葉末節を捉えて、オーガニック政党とか。参政党の勢力をそがないとやばいねと考えた連中だ。」


●憲法を日本人が日本語で一から書き換える、これは石原慎太郎→安倍氏の保守の本質

「かつて自分のTBSの政治部時代に、石原慎太郎さんが党首討論の際に、安倍さんの控室に訪ねてきた。安倍さんに、『憲法は改正じゃダメだ、前文から全部書き換えよう』と、思いを伝えにきた。湧き出る泉のように、この国の誇りを取り戻そうよと。その迫力に畏怖の念を覚えた。そのあと安倍さんは、一政治家としては石原さんが言うように、憲法をゼロから創ることに賛成だった。『べき論』では完全に石原さんと同じ。」


「参政党が保守政党でないと言うなら、石原、安倍が保守でないと言うようなものだ。米国人が英語で書いたものの翻訳はおかしい、日本人の手で日本語で。これが保守思想。より本質的な保守は改憲ではなく、憲法書き直し。安倍さんが亡くなった以上、日本国憲法を一から書き直すことをブレずに進めてほしい。これが安倍さんの遺志。」


「『自衛隊を置く』というくだりは、自公連立のもとで公明は憲法を直したくない。公明が反対したら憲法改正の道行きが描けない。政権を担当しているから妥協の産物としての安倍さんの苦渋の決断だった。ピュアにやるならゼロから書き直すべきもの。それをきちんと引き継いでいくのは誰か。『国を守る』と、まず書く。そのために何を創るかを書く。自衛隊の自己目的化の改憲など矮小化だ。参政党には、憲法を前文から示し続けていただきたい。連立与党の自民党総裁としてできることと、一政治家としてやりたいことはイコールではなかった。」


●安倍氏は松田プランも評価していた…安倍さんの遺志を継いでほしい

「創憲は石原さんとご縁のあった松田さんの責務だ。改正の発議の「3分の2以上」を緩めて、変えやすくする改憲なら乗りやすいだろう。世界一変えにくい憲法を変えやすくして。そしてゼロからやるなら、多くの人が賛同する。」


「安倍さんにとっては、いちばんの盟友は中川昭一、畏友の政治家はチャーチルと石原慎太郎。日本の誇りということについて、石原さんの思いを安倍さんはじっと聞いていた。あるジャンルの熟達の人を崇拝する画家のような静寂の中で、石原さんの言葉を漏らさず聞こうとする安倍さんの姿が目に焼き付いている。靖国に行ったのは石原さんの教え。」


「その石原先生と長く政治行動をしてきた松田さんが創憲を参政党の柱にしているのは、すっきりしている。安倍さんの直系と言うと色々あるが、日本の誇りという理念は石原、安倍は生き写しだ。松田さんはその設計図を引き継ぐ有資格者であり、そのような十字架を背負って、党を率いてほしい。」


「アベノミクスでは財政出動ができなかった。6月に、松田プランのことを安倍さんに話した。『松田さんも頑張っているね』の話の中で、このプランの説明があった。『松田さんらしいね、飲める話だね』というご感想だった。岸田さんにやれといえばいいことだが、やらないだろう。だが、極めて具体的なプランだから乗ってくる人がいるだろう。」


●これから「保守の奪い合い」が起きる…安倍氏の後継として覚悟を

「政党は『小さく生んで大きく育てる』と言われる。最初大きく行くと日本新党のようなことになる。コアがぎゅっとしていれば、あとは…あんこがしっかりしていないと壊れる。参政党はその点で心配ない。ブレていない。」


「これから保守の奪い合いになる。安倍さんの思いを受け継ぐのは松田ということにも、激しい反発が書き込まれていた。安倍さんの後継者だと名乗って、保守の有権者の奪い合いをすることになろう。自民党保守、維新、国民民主…お前は資格がないではないかという罵倒のし合いは当面続く。松田さんの場合は、石原さんとずっと一緒に行動した政治家であり、そういう人はなかなかいない。それは『たちあがれ日本』から。松田さんは与謝野イズムをも引き継いでいる。」


「政治の骨格を知る人であり、安倍氏の後継を名乗る資格があるから、しっかりやってほしい。安倍さんの声を直接聞いていた者として、そう言わせてもらう。そこから外れたときは、また言わせてもらうので。」


…日本を守る、日本の誇り、保守の本質は改憲ではなく創憲…確かに、安倍氏が受け継いだのは石原慎太郎氏の理念であり、その石原氏とともに政治行動をした私は、キャリア的にも安倍氏の遺志を継ぐ位置にいるといえるのかもしれません。


私が心強く感じたのは、安倍氏が「松田プラン」も評価していたらしいということ。アベノミクスの二本目の矢は発動されませんでしたが、積極財政に転換してそれを実現するほとんど唯一の仕組みが松田プランなのですから、それはそうかもしれません。総理を7年8か月もやれば政策リテラシーは高かったでしょうし、自ら着手できなかった内政面の新たな組み立てについて何かを感じておられたか…。


ただ、松田プランを「飲めるね」とおっしゃったとされる安倍氏には、私自身が生前に直接ご説明したかった…。その前に参政党を結党したので、松田プランは参政党の政策になりましたが…。


安倍氏の後継などと言うと反発する方もいらっしゃるかもしれませんが、そう言われたからには、本物の「新しい国づくり」に向けて、さらに覚悟を決めねば…そう感じさせてくれたのが山口氏との対談でした。

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