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  • 執筆者の写真松田学

ワクチンも国際軍事情勢も、真実を知らされていない日本人~リアリズムに基づいて識者も国民も立ち上がれ~

第8波だ、インフルとの同時流行だ、ワクチン接種を急げ…またそんな報道が目立っています。先週の11月25日には、現在は参政党が主導している超党派ワクチン議連が開かれ、そこでは、新型コロナのワクチン接種後に亡くなった被害者家族からの悲痛なナマの声が厚生労働省の役人たちにぶつけられました。


あんたら一人の人間でしょ、国を信じてワクチン打った人が死んでるんだよ。主人は帰ってきません、なのに因果関係が立証できないと紙っぺらで済ますんですか!!聞いているだけで、この国は一体何をやっているのかと、本当にやりきれない気持ちになりました。


今回は3人の専門家がワクチンの毒性を強く主張しましたが、このことを井上正康先生や村上康文先生などと発信し続けてきた立場の者として、ようやく…の思いでした。


京都大学の福島雅典名誉教授は、私が発信してきた内容をほぼそのまま、様々なデータで立証し、厚労官僚たちを机を叩いて何度も怒鳴り上げる激しさでした。「日本政府は科学も医学も無視している!!」高知大学の佐野栄紀特任教授は、普段から私の番組をご覧いただいている参政党員。佐野先生が映し出したワクチンによる血栓症などで皮膚に生じた後遺症の写真もリアルでした。名古屋大学の小島勢二名誉教授も厳しい口調で、そもそも副反応死の因果関係の評価にまともな専門家がどれだけ携わっているのかと迫っていました。


ワクチンの頻回接種が免疫力を低下させてコロナ感染を拡大させていることは、言うまでもありません。いまや、感染拡大は、ワクチン接種者の間で感染が広がっていることによるもの。ならば、結論は、もはやmRNA型ワはいったん中止ということでしょう。そもそもなぜ、日本だけが世界の大勢に反して未だに接種を推進し続けるのか。


ただ…官僚答弁を繰り返す彼ら厚労官僚たちとて、実は、分かっていないはずがない。ワクチンの毒性を指摘する世界最先端の諸論文を彼らが見ていないはずがないと思います。しかし、一人の人間としての答弁は許されず、厚労省の方針しかいえない彼らも、気の毒な面はあります。終了後、佐野先生とも話していたのですが、なんとか彼らも、中止への着地点を苦しみながら模索しているのでしょう。


ここは岸田政権がワクチン中止を政治的に決断しなければなりません。それが政治の役割だと思います。グローバル利権に支配されているなら、それを排除できるかどうか。ここは日本の国家としての矜持や自立が試されているように感じました。


国民の健康と命と国家を守るために参政党代表の私にできることは…もう皆さん、やめましょう、このことを説得力をもって国民啓発していくこと。現在、土日はほぼ毎週のように、参政党コロナワクチンモードチェンジキャラバンで全国各地に出かけております。


ただ、もうワクチンは中止だと言っている間にも、次々と犠牲者が生まれています。接種後の死亡者1,900人との数字は恐らく氷山の一角で、恐らく数万人。井上先生は東日本大地震の犠牲者の5倍にのぼると発言しています。増加する超過死亡数が物語っています。


日本を最終処分場とし、収奪の草刈り場としているグローバル利権に対して、岸田政権は決然と日本を守れるのか。ルーズベルトが80年前から日本を独立国としない決定をし、それを吉田茂以来の自民党政権が唯々諾々と受け容れてときたことの結果がこれかもしれません。ワクチン中止の決断ができるかどうかは、日本が独立国になれるかどうかの試金石か…。「コロナ・プランデミック」?で人々を接種へと走らせるプロパガンダは、グローバル全体主義がその正体をわかりやすく現したものともいえます。打たねばならないと思っている方々に早く気が付いてほしい。


グローバル利権に支配されたメディアによるプロパガンダで私たちが正しい情報に触れられず、自分の国を守ることもできなくなっている…その様相について、今回は、松田政策研究所CHで対談をした矢野義昭氏と伊藤貫氏のご発言をご紹介します。


●軍事専門家が語る現在の軍事情勢

軍事の専門家がリアリズムで現状を分析すると…ウクライナ戦争ではロシアが優勢、西側は戦争を続けられない、停戦を模索するだろう。2024年の台湾総統選、米大統領選あたりに台湾への軍事侵攻の可能性。それに向けて中国は戦時体制を現在、強化し準備に入っている。台湾有事となれば、この地域で米軍は中国に対して劣勢。米国はグァム、アラスカ、豪州までいったんは撤退。日本は丸裸になり、中国は核の恫喝、実際に日本に打ち込むかもしれない。日本が主権を守るためには核武装しか選択肢はない。海中からのSLBM(潜水艦発射型弾道ミサイル)が理想だが、数年かかる。核ミサイルそのものなら日本は数か月で、核爆弾なら数日でできる能力がある。核ミサイルを地下のどこかに隠し持つことも選択肢。そうした議論をするだけで、そして国民がそのような認識を持つだけで、抑止力になる。


矢野義昭氏の語るところを聴いてみれば、この結論に対して異を唱えることは容易ではないでしょう。これが冷徹なる現実だということです。核戦略を実際にどうするかは別として、もはや米国の「核の傘」はあり得ないことを前提に、日本は目覚めねばならない時を迎えていることだけは確かでしょう。


●ウクライナ戦争の実態とその行方は…

「日々、ウクライナとロシアの国防総省の発表に基づくサイトやその他の情報を見ているが、現状はむしろロシアが有利で、現在の占領地域を固めている。バイデンがロシアとの交渉で停戦への道を拓けとした情報がある。米ロ間で停戦交渉のきっかけを探っている状況。背景には、NATO側の劣勢が明らかになってきたことがある。プーチンが、核使用についてはこちらから積極的に言ったことはないと言っている。ロシア側は使う意図なしということが明言された。大量破壊兵器を使うのは、通常戦力で追い込まれた場合。そうでないなら、そんなリスクをとる必要はない。核戦争にエスカレートしてしまう。」


「30万人の動員も戦力化。冬には戦力化。戦車も1万両。備蓄兵器がロシアには大量にあり、ウラルの兵器製造工場は無傷で戦車を増産中。彼らの増産能力、備蓄能力は十分。戦車を貨車に載せてウクライナ方面にどんどん送り込んでいる。ウクライナ側では、兵器の生産工場、備蓄庫はこれまでのロシアによる空爆、ミサイル攻撃ですでに破壊。交通網もそう。兵站もダメ。」


「米軍の弾薬ミサイル装備は最新装備の在庫が尽きて、台湾向けのハイマースもウクライナに回す状況。ハイマースを今は簡単に増産できない。現場の技術者の養成や生産ライン、数か月から数年かかる。ダーファで最新兵器の技術に投資。米国はこちらに重点。今日明日の兵器の大量生産には重点をおいてこなかった。しかもアフガンに大量の兵器を残置して撤退、しかも増産できない。他のNATO諸国も米国ほどではない。送り込むにもウのインフラが破壊。食料も途絶えている。」


「ウクライナの兵士たちは牛やネズミを食べて、砲弾も燃料も来ない。その中でロシアの攻撃にさらされている。悲惨なウクライナ軍の状況がビデオに出ている。突撃を繰り返して大変な損耗。ロシア側がそうだというのはプロパガンダ。」


「ウクライナが奪還している?というより、ロシア側が戦線を再編成している。ウクライナ正面は1000数百キロで過大。それを縮小しないとならない。へルソン州ではウクライナの攻撃が続いているが、前進は止まっている。ロシア側は待ち構えていて、ミサイルで叩いて、壊滅状態に。無理な歩兵で…ウクライナ側の兵員数が減っている。何とか奪回したいというのがウクライナ側の悲願だが、軍事的には無謀。」


「4州を抑えたら軍事目的は達したのでプーチンは停戦したいのに、西側がやめないから続いている戦争。欧州がこれから寒期に。燃料が来ない、食料品も高騰。暴動も。世界的にこれ以上戦争を続けられない事情がある。米国でもそう。最大の争点はインフレ、食料燃料の不足。そちらは対処せずにウクライナ戦争をやっているのがバイデン政権。」


「そもそもバイデン政権はやらなくていいのに、ロシアを追い詰めた、そこでロシアが先手を打った。2014年のマイダン革命、米国国務省が主導したもの。銃弾を打ち込んで暴徒化させて一気に政権を替えて、ポロシェンコ大統領のもとで露骨な反ロシア人政策、ロシア語も禁止、ドンバス地域では1,200万人のロシア系住民を弾圧。これで8年間続いて1万人以上の死者。なぜ彼らを助けないのかと、プーチンは国内から突き上げられていたのを、プーチンはまだその時でないとなだめていた。」


「ところが、最終的な和平交渉で、NATOの東方拡大をやめないとしたのがブリンケン。そういう過去の長い経緯。単純な侵略者ではない。ウクライナもドニエプル川の東部と西部で全然違う。東部はロシアの支配下の歴史。コサック。西部はポーランドに近く、ユダヤ系を入れてカトリック。ロシア系が共産主義に抵抗したのでロシアから切り取って無理やり一緒にしたもの。ロシア側からすると、本来は正当なロシア人の国。」


●中国の台湾侵攻はどうなるか、いつ、どのように?

「やはり、軍事の立場でみると、バランスオブパワー、現状では台湾本土への侵攻は困難。駆逐艦が5隻、これが8隻になると台湾全体の海上封鎖ができる。空母も福建ができて進水、これらが整うと、バシー海峡も抑えられる。毎年一隻ずつ空母。今の速度では3年すると6隻体制。23~24年には全島を封鎖し、6個旅団で強襲上陸可能に。」


「現在、着々と軍事増強の準備。港湾、空港の拡張工事、病院の野戦病院化、愛国教育、軍隊組織の強化。中国の新しい陣容はイエスマンばかり。習近平一極に。軍人も軍事産業もそう。上意下達で軍を思い通り動かす体制を人事面で創った。やるぞで動く。戦時体制。経済合理性からはおかしなことをやっているが、IT企業の締め上げとか不動産バブルの崩壊とか。金持ちも外に出ている。何を考えているのかわからないようにみえるのは、戦時統制経済への移行だから。人民は犠牲になってもいいし、蓄財している人も要らない。」


「共同富裕、みんなで等しく貧しくなる。閉鎖経済。計画経済。先手を打って。社会経済全体が戦争準備に入っている。」


「胡錦涛が要求したのは、①台湾に侵攻するな、②コロナのロックダウンやめろ、➂改革開放を続けろ、④もう一期はいいがそれで終わりにしろ。長老たちの制止もきかずに台湾侵攻、武力攻撃も腹をくくっている。胡錦涛一派を粛清したが、まだくすぶっている。内部の不満を抑え込んでさらに権力を固めるのには、もう少しは時間がかかる。」


「冬季の台湾海峡は波が荒れる。小型艦艇が動けない。春か秋が一番いい。演習も例年、その時期に。早ければ来年。ただ、2024年台湾総統選挙、米大統領選挙。米台が内政に目が向いて軍事に専念できないとき。新体制が固まらない25年の春も。その辺りが危ない。」


●米国は台湾有事にどう動くか…

「台湾政策法が上院外交委員会で可決、下院では間違いなく可決。共和党は強硬論。通れば、従来より台湾との関係は近くなる。NATO加盟国に準じた扱いと書かれている。武器をより大々的に援助して国家間の関係に近づける。」


「ただ、上院を民主党が握ったので、そうはいかない。台湾有事には軍事介入とのバイデン発言を政府の広報官が否定しているが、あれは米国政権は本気ではないということ。安倍氏が言ったようにコミットメントを明確に…上院で共和党が勝たなかったので、現状が続く。抑止力が弱まり、中国はより強圧的に。上下両院なら…だったが。」


「台湾有事で日本の南西諸島は占領か攻撃。宮古海峡とバシー海峡…台湾の東海岸を抑えないと米軍を防げない。バシーだけだと沖縄米軍から反撃される。どうしても宮古海峡まで、沖縄の一部はとらざるを得ない。問題は嘉手納の米空軍をグァムに下げること。今後の台湾情勢をみたときに、嘉手納の沖縄米軍は初戦から奇襲ミサイル攻撃を受けるとみているからだ。グァムを要塞化する。中国の対空ミサイル網と弾道ミサイルと海軍勢力の数の3つでは、米軍はかなわない。いったん退避して、グァム、アラスカ、豪州まで下がって、ミサイル戦力を叩いてから、来援する。これが作戦の全般構想。」


●台湾有事で日本はどうなる、どうすべきか

「米軍が退避した時に日本が中国に侵攻される事態は覚悟すべき。その時に核恫喝される。米軍基地を使わせると核恫喝となるのは既定路線。中国側からネットで出ている。実際に恫喝まがいのことは…。波照間のEEZへの打ち込みは、日本も巻き込むことを意図。核弾頭もあり得る。言葉できかねばミサイル撃ち込む。」


「日本としては、まず核シェルター、島外への避難、台湾邦人の避難、南西諸島に台湾と連携してミサイル防衛網。打ち方など細部の調整が台湾との間で必要。海軍の連携行動どうするかなど。統合レベルで日台間で連携しないとならない。ただ、協力関係は政治的な枠組み、正式な関係がなく、制約がある。日本版の台湾関係法をつくるなどが必要。中国との関係を切ってでも国家承認しないと、本当の軍事協力はできない。できる範囲でやるしかない。物品役務相互援助協定など。政治的ハードルを超えないと…せめて台湾関係法を。今の曖昧戦略を続けるのは米国以上に日本にはない。」


「米国は即時対応できない。数か月かかる。日本へのトマホーク配備は、ないよりはいいし、射程が1,000キロに延びるので、北京や上海は射程に入る。但し、中国は内陸部に、いざとなったら全てそちらに。今の内モンゴルやウイグル、ミサイル基地や研究施設。そこには日本からは届かない。総合抑止まではいかない。


●日本を守るために必要なのは、やはり核武装なのか…

「米国の核の傘による拡大抑止はあり得ない。10年以上前に米国の機関が見積もって、中国が核攻撃すれば、米国では当時でも3~4千万人の被害。中国のほうは2,600万、膨大な地下施設、北京、天津で3,000キロの地下施設。そこまでの民間防衛は米国はやっていない。地下数百メートルの地下施設はロシアにもピョンヤンにもある。水爆だと数百メートル必要。日本には何もない。」


「撃たれたら、まずは生き残ること。貴重な装備は地下に入れる必要があるのに、野ざらし。自衛隊も生き残れない。なんとか今の地下施設を核シェルターに。3日しのげば、被害率は100分の1に減る。7時間で放射能は10分の1に減衰。広島長崎で30万人の犠牲者を出して、そのデータを日本だけが活かしていない。」


「核は持たなといけない。いつ侵攻があるかわからない。恫喝も。その時に耐えられるか。政府首脳が跳ね返せるか。屈すればおしまい。主権は侵害され、領土とられる。SLBMは選択肢としていちばん望ましい。日本の国土の特性からも、潜水艦能力は世界一だし、弾道ミサイル能力は十分にある。しかし、4~5年かかる。小型原子炉が必要だ。短くして2~3年。むしろ、固体燃料型ロケットを地下に入れて、どこに置いているかは言わない。」


「日本の技術だと数週間から数か月。爆弾だけなら数日でできる。日米の専門家がそう言っている。やればできる。これをメッセージとして言う手もある。政府が言うと重いので、私たちのような在野の人間が言うのが抑止力に。だから活発に議論すべき。国民に賛同が広がれば、そのこと自体が抑止になる。」


「水爆級の破壊力は数千万人。それを持てば、どの国も手出しできなくなる。フランスやイスラエルなど各国がもっているのはそのため。弱小国が自国の抑止力を持つ手段だ。日本は人口減少だが、核と同時に通常戦力も持たないと守れない。ただ、とりあえずは核を持っていれば、大規模な侵攻があっても主権を失うことはない。」


●国際社会に知悉する伊藤貫氏が見るウクライナ情勢と日本がとるべき道

次に、伊藤貫氏が示してくれた認識ですが、最近の日本人のロシア憎しはあまりに情緒的、米欧の反ロシア感情やエスタブリッシュメントたちの利権に基づくプーチンへの復讐心に乗せられているだけ。なぜ東ウクライナのために核戦争?これはネオコンたちが大量破壊兵器があるというデマを流してイラク戦争に踏み切った2002年のクレージーな状況と酷似。国際社会を知る人からみれば、プーチン悪い論はものすごく幼稚に見えるようです。


伊藤氏によると、米欧に比べればロシア人のほうがずっと深いし、魅力的。私たちも考えてみれば、ドストエフスキーを読み、ロシアの作曲家の音楽を楽しんできたはずです。それがなぜ、エリツィン時代に滅茶苦茶なことをした西側資本がプーチンを追い出すために仕掛けただけのウクライナ戦争で、こんなにロシア嫌いにならなければならないのか?


確かに、国家としてのロシアはとんでもない国だという歴史があります。それはあの樋口季一郎中将を祖父とする樋口隆一氏が語るとおりです。しかし、もう少し多角的にみてみれば、日本人が何も米英利権の思惑だけに振り回される必要などないのでは…?なんと主体性のないことか。実は、このことは日本の命運に関わる問題です。


もし、米国のネオコンや金融利権の思惑通りプーチンを追い詰めるまで西側がウクライナ戦争を続ければ、何が起きるか。米国が二正面作戦ができなくなっている中で、中国はやりたい放題になります。最悪、日本は来年に滅びる、自主防衛のために核武装しかない。

軍事専門家の矢野義昭氏と同じく、伊藤貫氏の結論も、このようになりました。


確かに、日本はやろうと思えばいつでも核武装できるだけのテクノロジーを持っているのですから、実際にどうするかは別として、また政府も各政党も言えないでしょうから、民間の論壇だけでも日本の核戦略を活発に議論してみることを提案します。そこまで度胸のある有識者は、伊藤氏や矢野氏など一部に限られるとは思いますが…。


台湾有事の際に予想される中国からの核の恫喝に屈しない、これができるかどうかに日本国家の存続がかかっていることだけは、決して忘れてはならないリアリズムでしょう。


●プーチンによるウクライナ侵攻の真実

以下、伊藤氏によると…「欧米のマスコミは酷いが、日本のマスコミはものすごく情緒的。米欧よりひどくて勘弁してくれ。理屈も何もなくロシアが憎い、ウクライナ可哀そうと。ドストエフスキー大好きだった自分としては、ちょっと待ってくれ。ロシア人には魅力があり、野蛮人のくせに文化的。知的にもヨーロッパ人より本気で真剣。野獣性かと思うと、文学、音楽、人間もロシアの知識人は米欧の知識人より優秀。でも軍人は野蛮人。

要するに彼らはいつも矛盾している。それが魅力的。」


「それが気に食わない人たちにはとにかく嫌。英国人のロシアに対する憎しみはどうして?というぐらい。ドイツ人はロシアを軽蔑。ビスマルクはロシア人のことを分かっていたので苦労した。ペテルブルクの駐在員としてロシア人がすごく分かった。だから、1871年にドイツ統一してドイツ帝国を創ったときに20年間、一貫してロシアと仲良くすべしと言っていたが、1870年代はドイツ人は言うことを聞いても、1880年代からロシア嫌いになり、反ロ感情を抑えるのは大変だった。ドイツとロシアが対立すると大変なことになることを分かっていた。」


「逆に、フランスとイタリアはロシアが好き。ソルジェニーツィンは、諸外国の中でロシア人を一番理解してくれるのはフランスだとした。ロシアに対して米英の論調が単純すぎる。東大に松里公孝さんというウクライナとロシアの専門家、日本人に珍しく公平な見方。プーチンをここまで追い込んだ米国は反省すべき点があるとしている。ロシアの政治ニュースや討論会も、米国の単純すぎるロシアバッシングより質が高いと。日本ではそんなこと言うとバッシングされる。」


「ジョージ・ケナンは1947年のソ連封じ込めを創った張本人だが、ロシアを深く愛した人だった。ロシア人の残虐性と深さ。今の日米欧の単純すぎるロシアバッシングをみると、米欧人も日本人がみすぼらしく見える。米欧のメディアには、プーチンが挑発(プロボーク)されていないのに突然血迷ってと必ず書く。しかし、30年間観察してきた自分からみると、プロボークしたのはあなた方でしょ。」


「エリツィン時代の民主化は巨大な詐欺。米国とイスラエルの金融業者と産業界がロシア経済を盗んだ。利益はイスラエルを通じて米国産業にぶち込んだ。クリントン政権時代の対ロ政策は酷かった。エリツィン政権の民主化は犯罪行為だった。ルービンがいちばん悪かった。ソロスと一緒にロシアの資源を短期間に売りさばいて、利益をイスラエルを通じてNYに。クリントン政権はどれだけ腐敗していたか。そのせいで、ロシアの成人男性の寿命が67歳から、10年後は57歳になった。これは戦争状態でもないと起きないこと。」


「ニクソンがモスクワに来たときに、たまりかねて、エリツィンに、なんとかしたらどうかと。エリツィンは、『我々はクリントン政権に言われた通りにしているだけだ』と。これはナショナルインテリジェンスのチェアマン、フリッツ・エアマースの議会証言。」


「エスタブリッシュメント、ウォールストリート、金融業者、民主党の政治家たち、シンクタンク、なんでこんなにロシアをいじめるの?プーチンは元に戻した。それを独裁だと言うが、プーチンになって平均寿命は上がった。医療保険もロシア人のほとんとが医者にいけず、年金もストップ。プーチンはこれらを元に戻した。国民の命が助かった。」


「米国やイスラエルの金融業者は、プーチンのもとでオリガルヒの半分以上追い出され、エリツィン時代に悪いことをした連中が逃げた。彼らは復讐したい。ロシアはロシアのものではない、我々のものだと。プーチンは生意気だ、叩きのめそうと。」


●狂気に走っているのは西側ではないか…イラク戦争以上の過ちをおかしてはならない

「西と東でウクライナ人は全然違う。同じ国家を作るのがそもそもおかしい。東ウクライナ人はロシア大好き、お互い結婚。彼ら1400万人はロシアに行きたい。西ウクライナはポーランド、リトアニア、ハプスブルクに支配され、自分たちのことをヨーロッパ人だと。無理やり一緒にしたのがレーニンとスターリン。両方ともロシア人ではない、そんな人たちに国境をひかれた。」


「西側はプーチンはバカげていると言うが、歴史を知っている人からみれば、違う。ロシアは東ウクライナとクリミアは絶対に手放さない。片手を切り取られるようなもの。本当の同胞。米国がこれ以上ロシアを追い詰めて追い出さそうとすれば、戦術核兵器を使う。ロシア軍人は全部そう言っている。ロシア外務省も国防省も。」


「NATOとロシアの正面衝突で核を使う。これまでは核戦争など起きないと思っていたが、このままだと核戦争が実現する可能性が高まっている。そもそも東ウクライナに米国がなんの関係があるのか?それをネタになぜNATOとロシアが核戦争?2002年の悪夢、ネオコンの連中がイラクに大量破壊兵器だと…。証拠がない。イラクはブッシュ父に一回屈服している。ペンタゴンやCIAには良識ある官僚がいるから、食い止めるだろうと思っていたら、やってしまった。こんな馬鹿どもに屈服して、不必要なイラク戦争をやった。今回のウクライナ戦争でも同じことを感じている。」


「なぜ東ウクライナのために世界を核戦争に引き込むのか。米国メディアもシンクタンクもみんなそっちに行く。これはイラク戦争よりも悪い。今度は核戦争。死者の桁が違う。米国はクリントン政権の時から二正面作戦ができない。オバマは公式に認めた。それでウクライナ問題をきっかけにNATOとロシアがぶつかったら、中国はどう動くか。米国は東アジアに出られない。中国はやりたい放題。日本の安全保障に直結。米国がウクライナ戦争をやればやるほど、日本を脅かす。」


「ハンガリーのオルバン首相がメルケルと会談したとき、メルケルは、私が首相だったらこんな戦争やらせなかったと。メルケルは、バカなことをやっている、と。ミンスク2で東ウクライナに自治権。これを米国のネオコンが拒否。受け容れていれば戦争の必要はなかった。メルケルが怒るのは当たり前。第一次世界戦争と同様、不必要な戦争。」


「最悪、日本は来年滅びる。だから、自主的核抑止力持たねばだめだ。自主防衛しかない。我々はしつこく言っている。来年、日本が核に屈服したら、日本人も必要と思うが、もう遅い。結論は、自主防衛しなければダメだということ。」

 

以上、軍事や国際社会を知る人が行ったリアリズムに基づく分析、いかがでしたでしょうか。

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