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  • 執筆者の写真松田学

イランから読み解く中東危機と多元的独自外交を迫られる日本~正義論ではなく国益論でロシアとの関係を~

いま、連日、世界最大のニュースであり続けているのがハマス-イスラエル戦争ですが、人質の全員解放と人道危機の解消に向けて世界中が期待した戦闘休止は7日間で終わり、そんな望みも絶たれたようです。11月24日から12月1日まで続いた戦闘休止の間に、ハマスは外国人を含む人質105人を解放、イスラエルはパレスチナ人の囚人240人を釈放しましたが、ハマスに囚われた人質が多く残るなかで再び激しい戦闘が広がっています。


戦闘の再休止を巡る交渉は中断し、イスラエルは2日、交渉団を引き揚げ、ハマスは停戦まで人質を解放しないとしています。交渉行き詰まりの背景に、女性と子どもの人質解放を巡る不一致があり、イスラエル側は「ハマスは女性15人と子ども2人の解放を拒否している」とし、これを受けて戦闘再開を決めたと説明。これに対しハマス側は、「我々は全員を引き渡した。残っているのは兵士と兵役経験がある民間人男性だ」と反論しています。


イスラエル軍の攻撃はこれまでハマスの拠点、ガザ北部が中心でしたが、今後は避難民の流入で人口が過密状態の南部への作戦拡大を示唆しており、人道危機の深刻化が懸念されています。民間人の犠牲拡大が国際社会でのイスラエルへの同情論を後退させています。しかし、イスラエルは強硬です。自制を求める米国も抑えきれなくなっているようです。


ウクライナの次はパレスチナ…世界中の人々が究極的に恐れているのは、現在は局地戦である今回の中東紛争が核戦争や第三次世界大戦へと発展していくことですが、そこに行き着くのはイランの軍事介入だと考えている人が多いようです。そうなると、核を保有するイスラエル側は戦闘をヒートアップさせる一方かもしれません。しかし、イランがどんな国なのか殆ど報道されていないため、その内情を知る日本人はあまり多くないようです。


イランといえば、ホメイニ師やハメネイ師など黒いターバン姿の宗教指導者が連想され、何か狂信的な国のイメージも持たれがちですが、松田政策研究所CHで過日、イランの実態を分析してくれた宇山卓栄氏によると、この国は極めて合理的に物事を考える国で、米国を相手にするような戦争に自ら手をくだすような愚かなことはしないそうです。


ただ、元々、今回のハマス攻撃の背後にイランの思惑があったのは事実。それはアラブを一つにまとめ、中東から米国の影響力を排除することであり、この傾向はトランプ前大統領の対イラン強硬策でイランの政治が反米保守派でまとまったことで強まったようです。


そもそもシーア派のイランは元々はペルシャ系であり、アラブそのものではなく、中東のマイノリティでしたが、最近、隣国で宿敵であるサウジなどを米国が取り込んでいく動きが強まっていた。バイデンとの間では、このままではサウジが核武装する可能性も…。シーア派連合でそこに楔を打ち込んだのがハマスの攻撃だとみることができるようです。


しかし、現実には、アラブ諸国はこのイランの思惑には冷淡…そこで焦っているイランは、自らは前面に出ず、ハマスに加えてヒズボラなどをしてイスラエルとの戦争を激化させることになり、結果として何が起きるか…。神から約束された地を信じるイスラエルこそが、戦争の激化で何をするかわからない…それこそ核戦争でも始めかねないというのが、第三次大戦につながる最大のリスクなのかもしれません。


日本はいずれの側にも立たず、自らの国益を最優先すべきですが、少なくとも原油を依存する中東諸国は敵に回せません。そのためにもイランを知ることは日本の国益を考える大前提でしょう。前回は、イスラエルの正義かガザの人道問題か、その狭間で苦悩する米国の姿について述べましたが、今回は、宇山氏によるイラン分析を紹介しつつ、日本が採るべき外交路線について考えてみます。その際、忘れてならないのはロシアとの関係。日本が主体的な外交を展開できるかどうかは、対ロ関係がその試金石になるかもしれません。


●中東で孤立するイランの思惑とサウジとの覇権争い

イスラエルと戦うハマスの背後にはイランがおり、そのイランが今後の中東危機の動向のカギとなるでしょう。そこに絡むのがサウジアラビアなどのアラブ諸国の思惑であり、これらは中東危機を見ていく上で不可欠の視点です。まず、宇山氏によると…、


「ハマスやヒズボラはタコの足、タコの頭はイラン。ハマスの攻撃は、イランの国内情勢から派生した、それが今日の中東危機であるという大きな文脈で考える必要がある。」


「11月12日、イランのライシ大統領がサウジアラビアを訪問してムハンマド王太子の尻を叩いた。イランにも焦りがある。ハマス・イスラエル問題で、イランはアラブ諸国を米国から引き離し、イラン側に引き寄せようとの思惑がある。しかし、アラブ諸国の対応が予想以上に冷ややかであり、なかなかイランの思惑通りにはいっていない。その背景には、イランとアラブの盟主サウジアラビアの覇権争いがある。」


「そもそも『非アラブ』のアーリア系であるイランは民族的に中東で孤立し、宗派も異なる。イランはシーア派という点でも中東のマイノリティ。イランは事実上の核保有国であり、イランの覇権拡大に対するアラブ諸国の警戒には並々ならぬものがある。」


「この中で2020年8月に『アブラハム合意』。米国の仲介でアラブ首長国連邦とイスラエルの国交正常化が合意された。これ以降、イランはアラブ諸国の米国やイスラエルへの接近を警戒。さらに、今年、バイデン政権はサウジとイスラエルの国交正常化を進めた。」


「イランは、今回のハマスのイスラエル攻撃を米国に接近するアラブ諸国への揺さぶりの材料として活用。『イスラムの連帯』という理念を掲げ、アラブ諸国をイラン側に引き寄せ、米国の影響力を中東から排除していく計画を進めたい。その中で、イランはハマスだけでなく、レバノンのヒズボラも支援。『非アラブ』のイランはイスラム教シーア派を対外勢力との連携ツールとして活用。イラン連合…レバノンのヒズボラ、イエメンのフーシ、イラクのカタイブヒズボラ、そしてパレスチナのハマス、シリア政府軍という構図に。」


●イラン内部の権力闘争と中東危機の原因

「ハメネイ師やライシ大統領は黒のターバンを巻いている。普通、ターバンは白で、黒ターバンが許されるのはサイイドだけ。ロウハニ前大統領は白のターバンだった。かつてのイマームたちの家族やその子孫たち、彼らの血筋を引くサイイドのみが黒のターバンを許されている。『サイイド』はアラビア語で『血筋』を表す言葉。」


「イランでは、ホメイニ師やハメネイ師のようなサイイドが最高指導者として、イマームが再臨する日までイマームの統治を代行。そのため、イランでは、最高指導者が国民から選ばれた大統領よりも強大な権限を持ち、国家の最終意思決定者として君臨。大統領は首相の役割を担い、議会や行政を動かす存在。シーア派の思想が政治においても実践されており、そうした観点からもイランは宗教国家である。」


「最高指導者の権力の源泉とは、第1に宗教権威、第2にイスラム革命防衛隊を直接、最高指導者が指揮していること。これは国軍とは別の最高指導者直属の軍であり、1979年、イラン革命で政権を握ったホメイニ師が、国軍とは別の軍組織として創設。国軍は旧王政への忠誠心が未だ残っているとしてホメイニ師から疑われた。2代目最高指導者のハメネイ師もイスラム革命防衛隊に子飼いの軍人。反米保守派と呼ばれるグループである。」


「これとは異なるグループからイラン大統領は選ばれてきた。ラフサンジャーニー1989年、ハタミ1997年、ロウハニ2013年はいずれも反保守派。途中でアフマディネジャド2005年は例外。現在のライシ2021年はハメネイ師のグループだが、このように。必ずしも、イラン国民はこれまでハメネイ派を大統領に選んでこなかった。」


「特に、前大統領のロウハニはイスラム革命防衛隊の保守派と対立関係にあった。ロウハニはイラン核合意(2015年締結)、これに革命防衛隊が強く反発した。トランプ大統領は2018年5月、核合意から離脱し、イランに対する経済制裁を再開。ロウハニの面子が丸潰れとなり、一気に保守派が巻き返し、スレイマニ司令官が暗躍するのもこの頃だった。」


「ロウハニら政府中枢とスレイマニを始めとする保守強硬派の対立と亀裂を見越して、トランプ大統領はスレイマニを暗殺。トランプは『自分はイランとは良好な関係を築いていた』と述べていた。イランの中枢勢力の合意なくしてスレイマニ暗殺は不可能。しかもイラクで。情報がいっていたはず。ロウハニとつながっていた。イランは一枚岩ではない。」


「しかし、暗殺で結果的に保守派を勢いづかせ、ライシ大統領の誕生となった。これは誤算だった。世論が反米になる。現在はイランの政権が一致結束している、ホメイニ時代以来のこと。ロウハニ派を追い出した。イラン保守派、ハメネイ派の政権基盤が固まった。」


「そして、イスラム革命防衛隊とハマスやヒズボラとの連携も強化。その文脈の中で、ハマスの攻撃が起きた。イランの国内情勢から派生したのが今日の中東危機。今回の事態はイスラエルとハマスとの関係ではない。着々と計画的にイランによって創られたもの。」


●レバノンのヒズボラ

「現在、イランと連携するシーア派ヒズボラの存在感が高まっている。彼らが本格参戦すると、イスラエルは危ない。ヒズボラの本拠レバノンは昔から宗教文明の交差地。標高2000メートル級の山岳地帯に覆われている。宗教的少数者の避難場所となってきた。」


「レバノン内戦(1975年〜1990年)時代からレバノン内部を実効支配したのがヒズボラだ。レバノン政府の管轄が及んでいない、事実上独立した『ヒズボラ国』の状態。イスラエルに対してミサイル攻撃を行い、イスラエルもまた報復空爆をすることが繰り返されている。このヒズボラが今回どうするかは、イランの考え方次第である。」


このヒズボラは約15万発のロケット弾を保有し、本格攻撃となればイスラエルが決定的な打撃を受けるとも言われています。そうなると心配なのはイスラエルの出方でしょう。


●アラブ諸国の対応…核戦争の引き金を引くのはイランかイスラエルか

「ただ、サウジアラビアらアラブ諸国のハマス支援への冷ややかさが続いている。サウジは米国の最新鋭武器を購入するなど米国との関係が深い。サウジはイランの事実上の核保有を最も警戒し、反発している。隣国でもある。今回の危機以前に、サウジはイスラエルとの国交正常化の見返りに、原子力の民生利用を米国に要求。バイデンは飲もうとしていたが、連邦議会は飲むなとゴタゴタしていた。民生利用は軍事利用に転用可能。サウジは自分たちにも核武装させろという立場だ。」


「2019年、サウジ国内の石油施設が、イエメンのシーア派組織『フーシ』によってドローン攻撃。ドローン技術はイランの革命防衛隊から提供された。イランがやらせていた。サウジの隣国のイラクでも親イランのシーア派組織が勢力を拡大させている。だから、イランがやらせているハマス攻撃に対してサウジは冷ややか。」


「カタールもそうだ。ハマスの指導者イスマイル・ハニヤ氏はカタールの首都ドーハにいる。しかし、カタールは隣国サウジと紛争状態。カタールのサーニー家はサウジのサウード家と犬猿の仲で、サウード家の敵であるイランと連携してきた。ハマスはイランと連携するためにカタールにも滞在しているが、最近では、カタールはハマスを厄介払いしたいとの立場に。ガザにいるイスラエルの人質解放に向けた交渉を仲介しているが、米国との関係を崩したくない。戦火を収めたいとの立場だ。」


「エジプトはパレスチナ難民が流入することを嫌がっている。難民の中にハマスの戦闘要員が紛れ込んでおり、それをイスラエルが攻撃をしてくるからとして、シナイ半島の国境を閉ざしている。紛争はやめてくれという立場だ。モサドにハマス攻撃の情報をエジプトは事前に送っていた。モサドは知っていた。イスラエルにも思惑があっただろう。」


「こうしたアラブ諸国の冷ややかさが続く限り、イランはアラブ諸国を引き寄せて米国の影響力を中東から排除するという目的を達成できない。そこで焦るイランがヒズボラなどを動かし、さらに揺さぶりをアラブ諸国に掛けてくる可能性。」


「ただし、イランは直接介入する意図はない。イランはヒズボラやフーシなど『抵抗戦線』が動くという表現を使用。『我々が直接介入するとは言っていない』。ここが大切。イランは米国などと直接衝突すれば収拾がつかなくなることを理解している。抑制的に或いは間接的に事態に関わろうとしている。イラン人のエリートたちは大変合理的であり、全体構造を見据えた理知的な捉え方をしている。」


「むしろ、イスラエルが挑発してくる可能性。こちらのほうが危ない。イスラエルの強硬派は米国を巻き込んで大戦争にすることも考えている。神から与えられた約束の地を取り返すためには何でもする。火種はイスラエルであり、イランではない。」


「イスラエルの『ドルフィン』級は、地中海側と紅海(アカバ湾)側に2~3隻ずつ配置。巡航ミサイル。紅海からインド洋に出て、さらにアラビア海まで出れば、イラン核関連施設は射程内に。もし、イランが攻撃されれば、イランは直接介入する。こうなれば第三次世界大戦。だから、各国首脳はイスラエルに自制を求めている。」


●欧米追随正義論のリスク…中東と緊密な関係の日本はウクライナやドイツの轍を踏むな

いずれにしても、日本は中東紛争でもウクライナ戦争でも、どちらにも肩入れするのではなく、中立なる第三者の立場で欧米追従路線から脱却しながら、日本の国益を第一に考えた言説や外交を独自に展開すべきでしょう。中東が今、あてにしているのは米国でもNATOの欧州でもなく、日本です。日本はG7の国として欧米にも物申すべき立場です。


日本の原油輸入量に占める中東の割合(中東依存度)は90%以上です。欧米のように、中東諸国を敵に回していると、国が持ちません。エネルギーをロシアに依存していたドイツは経済がボロボロになりました。その轍を踏むべきではありません。まるでイスラエルに大義があり、イスラエルに一方的に加担する見解がありますが、危険な論調でしょう。


他方で、ハマスのテロ行為も容認できません。イスラエルには自衛権もあります。ハマスの殲滅は国際社会の原則でもあります。問題は、勧善懲悪の有識者の多くがこの正義論だけで終わること。扇情的な印象で、こいつが悪だ、こいつが正義だと騒いでいますが、大事なのは正義か悪かではなく、日本の国益になるかどうかでしょう。


ここで目をウクライナ戦争を遂行しているロシアに転じてみると、今回の紛争でイスラエルかパレスチナか股裂き状態にあっているのは米国だけでなく、プーチンも同じようです。ロシアから100万人ものユダヤ人が移住したイスラエルとロシアは親密な関係ですし、国内にイスラム教信者が多数存在することからロシアはアラブも敵にはできません。ただ、最終的には反米との立場でイランと組み、パレスチナ側へと寄っていくことでしょう。


このロシアと戦争中のウクライナのゼレンスキー大統領は、今般の中東危機に際して、いち早く、欧米との協調のため「イスラエル支持」を強力に打ち出しました。ところが、今、それが裏目に出ています。イスラエル批判が各国で巻き起こり、特に欧州各国政府がイスラエルに対して自制を促すなど距離をとり始め、「イスラエル支持」を打ち出すゼレンスキーに対しても懐疑的な見方が拡がっています。ゼレンスキーは今、梯子を外された格好になり、欧米の「当てにならなさ」や「変わり身の早さ」に辟易しているようです。


ちなみに、ゼレンスキーは攻撃後、すぐにイスラエルへの訪問を希望しましたが、アッサリと断られました。イスラエルは盟友関係のロシアを敵に回したくない思惑があるからです。外交は一筋縄ではいきません。日本も欧米頼み一辺倒のゼレンスキーの轍を踏まぬように、よく考えねばならないでしょう。


ここでゼレンスキーの状況をみてみると、軍の間で不協和音が生じています。ウクライナ軍のザルジニー総司令官は英国エコノミスト誌への寄稿で「戦争は新たな段階に入りつつある。第1次世界大戦のような、変化の少ない消耗戦だ」と述べ、ロシアに有利な状況が生まれていると指摘しました。米国のタイム誌でも「ゼレンスキー大統領が対ロシア戦勝利に固執し、新たな戦略や方向性を打ち出すのが難しくなっている」と、匿名の政権高官が指摘しています。側近の一人も同様の発言…。


ゼレンスキーは全て打ち消し、ウクライナが善戦しているようなことを言っていますが、内部の不和などウクライナの後退状況が日々強まっていく中で、欧米がこれからもウクライナへの支援を続けていけるのか、注目されます。世論が転換点に至っているようです。


これまで、プーチンけしからん、ウクライナ万歳の一辺倒だった、欧米の正義を信じる日本のスタンスが問われる局面が近づいているようです。ここで大事なのは、変わり身の早い欧米に追随していると、いつか梯子を外されるリスクが大きいことです。


●日本に問われる自立多元外交と、その試金石となるロシアとの関係

中国に立ち向かうという視点では、日本の保守派は同じ立場で一致できましたが、ウクライナ戦争や今回の中東危機では親米保守派と自立保守派の相違が明確になりました。これは、「欧米追従派つまり戦後利得者、日本のエスタブリッシュメントVS自立派・草の根保守」(宇山氏)の対立構図とも表現できるかもしれません。現実をみれば、欧米に合わせ、国際世論に合わせることイコール正義というのは幻想であり、その正義の幻想に生きているのが日本の多くの保守派であり、岸田政権だともいえます。


いまの時点で日本外交にとって重要なのは、ロシアの対中接近に楔を打つことでしょう。正義論や道徳論でロシアを叩き、ロシアが中国に寄っていくことが日本にとっては最も不利なことです。ロシアの要求をある程度、ウクライナに飲まさせるよう調整することも外交上のリアリズムかもしれません。これは親ロシア路線ということではなく、ロシアを日本側に引き寄せ、日本に有利なように動かすことを意味します。


その上で、日本がロシアとの外交チャンネルを失うことは国益に大きく反します。ロシアとのパイプを維持しつつ、中国を牽制する、これこそが日本の国益に沿った外交でしょう。ですから、鈴木宗男氏の訪ロは何もおかしいことではありません。プーチン大統領は10月に、「私たちは日本に制裁を課しておらず、『窓』を閉ざしたわけでもない。閉ざしたのは日本の方だ」とし、日本側が対話姿勢に転じれば「応じる用意がある」と答えています。日本を欧米と同一視していません。これを日本のチャンスと捉えるべきでしょう。


米国が近年の危機に対応できていない中、欧米に追従するだけの外交は国を誤ります。将来的には、日本は米国に梯子を外される可能性も想定すべきでしょう。欧米の論理に乗る、あるいは、メディアがその場その場で扇動する正義論、道徳論に乗っかることは大きなリスクです。欧米の論理や国際世論はクルクル変わります。


「岸田首相は今こそ、プーチン大統領と対話せよ。」(宇山氏)…それができるかどうかが、ますます群雄割拠状態になっていく国際社会で日本が独自の多元外交によって国益を確保できる国になれるかどうかをはかる試金石なのかもしれません。

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