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  • 執筆者の写真松田学

これでいいのか、「世論追随内閣」は支持率絶好調~高まる国民の危機感と意識変化が参院選では台風の目に~

バイデンの来日、官邸での日米豪印によるクァッド首脳会議…西側の結束を示す一連の演出でしたが、ウクライナ戦争が長引けば長引くほど、参院選では自民党有利になるようです。それにしても、岸田政権への支持率がこんなに高いのはなぜなのか。悪いことをしなさそうな人柄、現状を変えないことへの安心感、「世論追随内閣」だからだとか…。


とにかく参院選までは支持率維持が最優先。世論よりも決して前には出ない。民意に従ってさえいれば支持率が高いのは当然です。ただ、一国の政治リーダーの姿としてどうなのでしょうか。国家の行くべき方向を示し、国民を説得し、国益を実現していく…これなくして民意を自動的に政策に反映するだけなら、政治はAIがやればいいのでは?これだけ大きな変化の時代に、そんなリーダーを戴いた国民は果たして本当にハッピーなのか。


今回のモディ首相の立ち回りをみても、インドはしたたかです。米中ロの大国間パワーバランスの中で、絶妙に自国の国益を立ち位置に定めています。今般、米英一辺倒に走る岸田政権のもとで、ロシアを敵に回した日本こそが、「核保有三兄弟」を隣人に有する、世界で最もリスクが高い、絶妙なパワーバランス外交が求められる国ではないでしょうか。


参院選が終われば、「新しい資本主義」の中身も明確化し、岸田総理がそもそも何をやりたい総理なのかが見えてくるのかといえば、それも期待できないようです。やりたいのは「人事」…。政権を安定させ、自らの基盤を盤石にする?まさに職業政治家そのもの。


古い自民党に逆戻りしているのかもしれません。元々、自らの政策を持たない人であるがゆえに、政治家の中でも話が最もつまらない人だという話も耳にします。唯一の信念が消費税率引上げ?それも、政局につながるようなら、やらない。波風は立てたくない…。


消費増税は困りますが、変化を求めない高齢世代の国民世論への迎合を続けるようでは、日本はグローバル全体主義勢力からのSilent Invasionに対して無力なまま、国を失うことになりかねないでしょう。最近、コロナパンデミックが多くの国民に気付きを与え始めたのか、参政党への支持が国民運動ともいえる流れへと拡大しています。参院選で台風の目となるのではないか…そんな見方も識者の間で強まっているようです。今回は、日本の政治動向について、政治評論では第一人者といえる三人の論客の見解をご紹介いたします。


●安倍・菅政権でメディアが叩いたことの逆をやれば支持率は維持される…

政権として何もしていない、安倍・菅でメディアが叩いたことと逆のことをしてリスクをとらない…。今のところ参院選で敗ける要素は見当たりませんし、そこそこ勝てば、その後3年はその数字が生きることになります。自ら解散しなければ、黄金の3年間に。さぞや、自らの信念でやりたい政策ができることになるでしょう…と言っても、これだという理念も中身もないのが岸田さん。信念とは…なんと、消費増税のようです。


財政を巡って党が真っ二つに割れる自民党内では、立民が弱くて岸田さんが参院選で勝ってしまうことを危ぶむ積極財政派が結構いるとか。では、増税の時期は…?下手をすると政局です。自民党内の最大の対立軸は、いまや財政。今の主流派・宏池会や経世会vs清和会・アベノミクスを支えた菅・二階派…タイミングを考えると、その次の3年後の参院選間近で…消費税率を上げれば、自分は辞めてもいい、それと引き換えで…。


父は通産官僚、叔父は大蔵官僚の家庭環境で育ち、東大に行けなかった自分が、東大に行った同級生や友人のエリートたちではできなかった悲願を成し遂げたと、墓前に報告?


政治ジャーナリストの山口敬之氏のお話を聞くと、どうもこんなシナリオになるようですが、ここで決定的に抜けていることがあります。増税を、国政選挙で国民に何も言わずにやるのか?ということ。税財政こそが議会制民主主義の根本にあるはずです。これではまた、民主主義への絶望が広がるでしょう。もう一つは、この国家の危機に、増税以外に軸のない人が日本の総理!?参政党に支持が集まるのは必定なのかもしれません。


山口氏によると…「政権発足半年で何の成果もない政権なのに、支持率は異常に高い。入口でコロナ対策、安倍・菅政権の正反対の政策をした。外国人を入れたことに保守層から強い不満があった。そこで、来日する飛行機の予約を取らないという憲法違反?の措置までとろうとした。安倍政権がこうやったらメディアが叩いたというものとは逆をやると叩かれない。世界一の鎖国をしたほうが、政権が背負うリスクが少ない。入れて感染者が増えたら、打たれる。安倍・菅は入れても経済を回したという決断をしていた政権だった。」


●自民党内の最大の対立軸は財政…国民には何も言わずの消費増税で政局に

では、岸田総理の政策は…「元々強い国家ビジョンを持っていない。自民党の枢要な人たちには、この国をどうリードしていくという軸が必要。譲れないものがある政治家なら、国民に不人気でもやる。かつて掲げた金融課税は本音だった。税は絶対に減らさないという、岸田さんの下方硬直性ははっきりした。参院選で勝たせると消費増税するね、という見方も出ている。あのトリガー条項もやらないでしょう。税収が減ることはやらない。こうなると、岸田さん勝たせて良いかという疑問符が自民党内に出てくる。ウクライナ、コロナ…と、国の舵取りが問われるときに、不適格なのでは、と。特に政権を担った経験のある人たちの間で、そんな声が出ている。ウクライナ侵攻以降、その空気が高まっている。」


財政再建をめぐって生じている党内対立については…「岸田さんと麻生さんの勉強会は財政規律という座組みであるのに対し、安倍さん(高市さん)の方は財政規律派と積極財政派の有識者が交互に来ている。政調会長のところでやるのはフェア。高市さんは群れない人。真面目に政策をみる。反対意見も聞く。方向性ははっきりしているが、理論武装のために反対意見も聞く。こちらのほうが活気があり、激論が続いている。」


「この財政の対立軸が自民党内の一番大きな対立軸だ。アベノミクスを背負った人たち、菅さんも入ってくる、国土強靭化も二階さん…その人たちが非主流派であり、岸田政権を倒すために組める。財政再建派は宏池会と経世会。4人が麻生派から抜けて、関が原が始まる前の様子だ。色分けができている。あとはいつ、主流派と激突かという状況だ。」


「参院選の公約は政調会長の役割。彼女の作ったものにノーといえない。財政規律の話まで聞いてやっている。大きな方針は総裁が出す。そこは、自民党は粘り腰の党。意思決定がこなれている。参院選では、増税してもおかしくないが、景気刺激もするという玉虫色にして、メインの争点を別にする。大人の決着。ひと言も言わず、消費税を上げる。」


「2019年の10%への増税は財務省側にうまみがなかった。ここは財務省が動く。岸田さんは政治家としては、財政規律のみ。岸田家の一族郎党に対して頑張りましたと、墓前に報告。それが意外と彼には大事。減税に対する下方硬直性は岸田さんの一丁目一番地。実現するには参院選に勝つしかない、そのためには支持率維持だと、逆算している。」


「参院選までは平身低頭、国民のいやがることを全部やめて、勝てば全てが免罪符に。そこから政局というのは、かなり難しい。しかし、ウクライナ戦争や景気の問題への対応は、岸田さんのメニューでは難しい。不満のマグマは形ができてから動き始める。保守派も岸田さんの政策に嫌気がさしている。安倍さんを支えてきた人たち、菅・二階・森山が束になって動くかもしれない。何か限度を超えたり、増税が出てきたら、踏み絵をして、支持できない。対立が対決に行く可能性が年内にもあるかもしれない。」


「その勝負を岸田さんがどうやってするのか。しばらくは黙っているかもしれない。消費税上げて以降は続投の気はないとして、参院選のギリギリのところで上げて、信を問う。非主流派が結束して岸田降ろしが成功するのはその道しかない。」


「ウクライナへの対応は、欧米にくっついているだけなのが正しいのか。佐渡金山問題でもみられたように、この国の伝統文化を守る気があるのか?この国を守るのか、核をやらない、絶対に減税しないのと同じぐらい絶対に核をやらない。これらもリスク要因。イデオロギー的な反岸田と財政的な反岸田と政局的な反岸田、この3つが重なると政局だ。」


●決して世論より前に行かない「世論追随型内閣」~のらりくらりの方が安心できる?~

歴代内閣にはそれぞれネーミングがありましたが、では、岸田内閣は?と問われれば…答は「世論追随内閣」だそうです。世論調査が示すところよりも決して前に出ようとしない。あの世界一のコロナ鎖国に岸田さん自身が最もこだわったのも、世論調査が支持していたから…ただ、保守派や政治に関心のある層や現役世代の危機感は強まっています。


これに応えられない自民党…参院選では、自民党が想定している以上に、比例票が維新や参政党に流れるのではないか。これが産経新聞論説委員であり、有数の政治ウォッチャーである阿比留瑠比さんの見方です。あまり大きな変化を求めない、何もしないことが安心という日本人の、特に高齢世代の国民性に迎合して、どうも、自民党は昔風の古い自民党に戻ってしまったようです。日本がこんなに大事な局面で…?


そのことに危機感を持っている安倍元総理が、前に出る発言をする役割を買って出ています。若者の支持が下がり、高齢世代の支持が高い…実際に選挙に行くのは高齢者が多い。では、参院選で自民党がそこそこ勝ち、黄金の三年間を手に入れたら、岸田さんは何をやりたいのか。それは消費増税との見方に対し、阿比留さんの見立てでは、波風立てるのが嫌いでのらりくらりの岸田さんは、その決断もしない…本当にやろうとすれば、政局になる可能性がある。では、何をやりたいか、といえば…どうも、人事だそうです。


自分の基盤を固めたい…これって結局、ミッションオリエンティドとは逆の、従来のただの職業政治家のスタイルではないでしょうか。これでは、政治が課題解決型にならず、国民の危機感に応えられないまま、「これでいいんだろうか」で推移する。


以下、阿比留氏によると…「内閣支持率は高止まりしているが、若者層は支持しておらず、高齢者が支持。安倍政権以降は若者支持だったのが、きれいに逆転した。岸田政権は古いタイプの自民党で、現状維持を望む人々が支持している。安倍・菅のようなやりたいことが明確で進んでいく人よりも、ぬえのようにのらりくらりのほうが安心できる。革新陣営も、安倍さんなら戦後の価値観が否定されるが、岸田さんだと旧態依然のやり方を踏襲してくれるので、ということで反発が起きない。保守系の政治に関心ある人たちからはボロクソだが、政治に関心ない人からみると、なんとかやっていると安定感を感じている。」


「敵基地攻撃など自民党内では議論が活発化しているが、岸田さん自身には明確なものはない。防衛費の増額、『反撃能力』も世論が支持しており、ウクライナで日本人が危機感が高まっていることについていっている。だが、決してその前にはいかない。核廃絶へのこだわりは広島という選挙区で語るのはいいが、日本全体ではどうかという批判を意識して、以前ほどは言わなくなった。要するに、世論追随内閣。」


●長く生き残るために「大事なことは最後に決める」…比例票が参政党に流れる可能性

では、岸田さんは何を目指しているのか…「長く生き残ろうと思っている。参院選が終わっても何もしないかもしれない。半年たって未だに『新しい資本主義』は何のことかわからない。スローガンだけ作って、中身は周囲に投げて、周囲も何をやっていいかわからない。これから諸物価高騰してどうしようもなくなったとき、今までのようにやさしくないのではないか。岸田さんには消極的な支持であり、安倍さんのような保守派の『三割の岩盤支持』はなく、崩れ始めると厳しい。」


「『インベスト・イン・岸田です』…最後の『です』が『デスdeath=死』と受け取られたという笑い話がある。『バイ・マイ・アベノミクス』の二番煎じだが、安倍さんの場合は就任前から株価が上がり始めていたのに対し、今回は海外の反応がほとんどない。あの演説の中で、『近年の総理の中でいちばん経済や市場を知っているのが自分だ』と言っていたが、何を言っていたのか?歴代総理にレクチャーしてきた方が、岸田さんがいちばん反応がないと言っている。中身が無い人か?今は状況に乗り、運がいいが、米国からも『退屈だ』。」


「何もやっていないときが支持率が安定するというのが歴代内閣。重要法案をやると、ワイドショーが取り上げて支持率が下がるバターン。安全保障関連法がそうだった。あれがなければ今の日本は厳しかったが、あのときは支持率を二割ほど落とした。当時の民進と共産が、今回の参院選では、世論がこうなので、安保反対は言わないでおこうと言っているが、これこそ卑怯。国民世論の大本はワイドショーで創られる。」


「与野党とも国民の危機感に応えようとしている。ならば、憲法、特に9条を問うてほしいものだ。どの世論調査も全部、改憲賛成は50%台。これは世論がはっきりしている。その第一歩が自衛隊明記だが、朝日の世論調査では、おかしな話だが、9条改正には反対だが、自衛隊明記は賛成が多かった。9条改正はとてつもない改革だという感覚がある。日本国民は漸進主義で、大きく変わることを好まないようだ。」


では、参院選は…「現役世代の危機感は高まっているが、選挙に行くのは高齢者が多い。今は高齢者の支持が高いが、年金生活者が、物価高騰となると、何やってんのかになる。原発再稼働を岸田さんは言ったが、今頃言うのは遅い。一番最後にちょっと言うのが岸田流。『大事なことは最後に決める』という言葉が広島にある。早く決めれば良いことを最後に引っ張る。処世術的な意味あいか。」


「今の既存政党では自民党が敗ける要素は今のところない。参院選は政権選択選挙ではないので、お灸をすえたがる傾向がある。保守層は岸田さんに入れたくない。自民党が想定する以上に、維新や参政党に比例票が入る可能性がある。」


●やりたいことは人事!この時代に昔風に戻ってしまった日本の政権

「自民党と公明は本当にぎくしゃくしている。6月に骨太の方針、自民党安保調査会が打ち出した防衛費GDP比2%を公明がどう受け止めるか。しかし、公明との調整が始まっている様子がない。かつて見た中で、今は最もぎくしゃくした関係。与野党ともに混乱。」


「ただ、参院選の投票率は低いだろう。目玉の政策が無く、低投票率だと自民が逃げ切る。これも岸田流。自分が計らったことではなく、なんとなく、うまく乗って勝利。総裁選もそうだった。菅さんの果実だけを岸田さんはもいでいった。」


では、党内政局は…「参院選で岸田さんがそこそこ勝つと、党内で財政が噴き出すかもしれないが、これで本当に財務省にそそのかされて消費税を上げるといえば政局になるので、のらりくらりかもしれない。ギリギリで勝った場合、そして参院選後も公明とうまくやれない場合、公明が自民に手を突っ込んできて岸田さんをゆさぶることも考えられる。」


菅さんと二階さんは…「菅さんは菅派を作ることに慎重だ。しかし、そのネームバリューを使いたい人が周囲で動いている。菅さんと岸田さんとの関係は良くないのは事実なので、菅さんの逆鱗に触れるようなことを岸田さんがすると、連携している安倍、麻生さんが、岸田ではいかんとなれば政局か…。」


安倍さんの動きは…「今は自分が表に出て強いことを言わないと、自民党がことなかれになる。自分が言って少し前に進むという役割を演じている。参院選に向けて岸田一派の大人しい旧態依然の自民党では困る。高市さんなどが一定程度出ていないと票が逃げる。」


消費増税が本音の黄金の三年間なのか…「本当に財務省や岸田さんが消費増税にとりかかると、積極財政派が立ち上がる。これによる政局も可能性としてはある。ただ、岸田さんは波風立てるのがきらいだ。よほど良い条件がないと積極的に増税とは言わないか…。」


「岸田さんはむしろ、参院選後は人事をやりたがるだろう。総裁になったら何をやりたいかと聞かれたとき、人事と答えた人。宏池会の基盤固めをやりたいだろう。外交安保や内政は、そこそこ世論をみながら、世論が支持することをやり、自分の基盤を固める。」


「先送りされてきた課題について、自民党が進むというのはないかもしれないが、岸田さんとして何か手柄がほしいだろう。憲法か何かわからないが、黄金の三年間を手に入れたら、とりかかるかもしれない。岸田さん自身は親中派ではないが、周りに親中派が多く、宏池会中心に周りを固めると、親中派的な政策になっていく。ああ見えて頑固。人の話を聞いてそのままにすることもよくある。コロナの水際対策、あの鎖国政策は、世論調査が支持していた。世論調査で動いていく政権。国会議員が思っている以上に改憲や防衛費増加を国民は求めているが、何かが勃発すると、そういう世論が高まり、岸田さんもこっちに乗ったほうがいいとなる。世論が動けば安倍氏がやり残したことも実現する。」


岸田総理はこれでいいのでしょうか。政治ウォッチャーや内部にいる人たちは、「いいんだろうか」のようですが、これも民主主義の一つの形なのか…。しかし、国際関係の枠組みが変わろうとしているときに、日本が昔風で変わらなくていいのか。インド太平洋で主導権のときに、これでいいのか。この疑問への答は岸田総理からは出てこないのでしょう。


●ウクライナ戦争が長引けば自民党の勝ち

日本の政治のことを聞くなら、長らく自民党に務められ、現在は政治評論家として著名な田村重信さんでしょう。その田村さんが、きちんと分析してみて、参政党はいい線を行くと論評しています。メディアはほとんど取り上げませんが、今度の参院選の台風の目だと見ています。田村さんの参政党への期待は、自民党が言えない憲法9条の問題と、ワクチンについて、きちっとした主張をすること。


ちなみに、ワクチン問題はかねてから参政党が一貫して主張してきたことです。憲法については一部の「改憲」ではなく、国民の間で議論を重ねて、憲法そのものを創りかえる「創憲」で行きます。ここで、国家主権を取り戻す9条2項改正は当然必要になります。


岸田政権の支持率はなぜ高いのか、田村さんによると、「一つはウクライナ。そこそこやっているので、いいんじゃないか。もう一つは、新型コロナ対応。安倍、菅政権のときはジタバタで、それで支持率が落ちたが、それが落ち着いてきた。コロナに対しても、よくやっているね。もう一つは人柄。なんとなくいい人そうな。悪い人ではない、安心できる、そんなイメージ。その3つ。あとは野党のだらしなさ。分裂して、俺が、俺が、の人ばかり。それに対して岸田さんは言い人だね。」


菅さんや二階さんが政局を画策?…「それはあると思うが、岸田内閣の支持率が高い。読売の調査は63%で4%アップ、新型コロナ対応も62%が支持、この問題で6割を超えたのは岸田政権が初めて。そういうときに色々画策すると、動いた方がマイナスの評価。だから動くに動けない。支持率が高いのは大きい。細川政権のとき70%、当時は自民党が何を言っても歯が立たない。そういう時はじっとしているしかない。党内で文句も言えない。」


では、有権者の見方は?…「今は自民党の支持率も42%と良い。40を超えるのはスゴイ話。国の中を見ていると安心感、戦争やっている中で私たちは安心だね。コロナも中国が大変。海外に比べた日本の安心感。ただ、30年間、月給が上がっていない。他国に比べて貧乏だが、日本の中にいると、それはあまり感じない。安くて良いものが食べられる。『井の中の蛙』的に国内だけみていると、日本はいいねとなる。」


「ウクライナの戦争で、普段ならこの時点で選挙報道がもっと出てくる時期だが、少ない。テレビをつけるとウクライナ。円安や物価高もメディアにあまり出てこない。ウクライナが長引くほど自民党は参院選で有利。これが別のニュースになると物価高が出てくる。自民党が選挙に強いのは安全保障が問題になっているとき。政権が批判されるのはどの国も経済。ブッシュ父、湾岸戦争で勝ったのに、無名だったクリントンが出てきて、これからは経済だ、雇用だとぶち上げてひっくり返った。ウクライナが長引けば、自民党の勝ち。」


「岸田さんを支持する層の中には、野党の支持が多い。野党支持者の中で56%。安倍さんは岩盤保守、それを高市さんが継いでいるが、岸田さんの支持はそれとは違い、幅広い。だから支持率が高い。安全保障だけみると、岸田さんへの見方は厳しいが…。」


●待ったなしの憲法改正やワクチンで自民党が言えないことを~参政党はいい線行く~

「そもそも敵基地攻撃とか核共有ができないのは憲法9条の制約。日本には軍隊がない。日本を守るための必要最小限の実力組織たる自衛隊。憲法では軍隊を持てない。軍隊にならない手前の、軍隊ではない自衛隊だからいい。しかし、外国では国際法では自衛隊は軍隊。なのに。軍隊としての活動はできない。PKOも安全なところ、戦闘に参加できない。後ろで支援。攻撃型兵器はダメ、空母はダメ。根本の憲法9条を変えねば、何もできない。」


「改憲では、自衛隊を軍隊にすべきだ。9条2項で交戦権が否定、条文上、自衛のための武力行使もできず、それでは主権国家ではない。その部分は必ず変えねばならないが、いきなりやると、国民投票で否決される。そこはきちんと説明すればいい。ドイツは日本同様、軍隊を持たない憲法で出発したが、改憲して再軍備した。ドイツからバカにされる。日本は憲法変えずになんでも勝手にできる国?だと。ルールできちんとやらないと。」


「国際環境の中で日本は一番危ない。独立国なのに、たくさんの米軍基地。いつまでも何かあるとアメリカお願いします。今回はっきりしたのは、相手が核兵器を持っているロシアだから、米国は戦争をしないこと。北朝鮮も中国も核を持っている。米国は日本を守るために彼らとの戦争はやらない。この際、日本できちっとしたことをやらないと無責任。」


「自民党は米国との関係でいえないことがある。そこは松田が言ってほしい。参政党の街頭演説も聞きに行くが、よく集まっている。横浜でも2万円のパーティー券で5千人!!何かバックがあるんですかと聞かれたが、何もないよと答えたら、えーっ?メディアから、泡沫でしょう?と聞かれたが、違うよ、必ず議席取るよと答えた。日本人は新しいのが好きだから。令和もN国も、もう古いから。その辺りの議席を参政党がとるよ、ひょっとしたら、ひょっとするよ、と言っている。今はネットの時代、それが効いている。」


「今回は入れたい政党がないという人が多い。参院選は半分近く投票しない、そういう人たちを投票に行かせることをしたら良い。入れる政党がないとして横向く人も多い。政治評論家として自分が分析しても、参政党はいい線行く。主張もしっかりしているし、それなりの人が候補者にそろっている。」


…街頭などでも感じるのは、国民意識の明らかな変化です。のらりくらりの岸田政治では、自民党にはレッドカードでしょう。全力で参政党への支持を広げてまいります。

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